2011年06月14日(火) |
東日本大震災 揺れ続ける日本列島 |
イタリアが国民投票の結果を受けて、脱原発を決めた。 EU諸国では初めてなのだそうである。
このように世界に影響を与えた「フクシマ」であるが、 当事者の日本は、この件について沈黙を通している。
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3月11日の震災で、日本は大規模な地殻変動が起きた。 その影響は、まだ全然収束していない。
そのことが、つくばにある防災科学研究所の高感度地震観測網(防災科学研究所Hi-Net)のサイトでよくわかる。
このサイトは、マグニチュード2.5以上の地震について、全国の784ヶ所の観測点で確認された振動の大きさや深さが地図上にマッピングされるシステムなのである。
細かいことはよく解らないが、素人でも、地震の規模と広がり、 そして頻度を視覚的に捉えることができるものになっているので、3.11以後、ちょくちょくのぞいて見ている。
このサイトの過去の地震における最大振幅分布図というところで2011年3月11日のアニメーションを見たならば、単純な動画であるにもかかわらず、北海道から九州まで、くまなく日本中に揺れが広がっていることがわかり、1000年に一度の大地殻変動が起きたことが、怖いほど実感できる。
さらに各月ごとの回数をみると、3.11以後、 日本列島で生じている地震の回数は飛躍的に増加していることがわかる。
例えば、2011年6月はまだ半ばであるが既に58回の観測データがある。 ところが昨年同月のデータを見ると、月全体で13回、という具合だ。
地震はもう終わった、と思うのは早計だ。
地球の大異変は、続いている。
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Hi-Netのような素晴らしいシステムがあったとしても、 私達は地震を阻止することができない。 それどころか、予知ですらできていない。
地震、津波、台風など、巨大な自然のエネルギーを前にして、 人間はラッシュを浴びるボクサーのようにただ丸くなり、 それが収束するのを待つしかない。
私達が「対策」として打っている手はすべからく小手先であり、 本質的にはまったく無力な存在なのだ。
我々はそのことを、この度1000年ぶりに、恐怖とともに再確認した。 思い出すのはつらいが、かといって「その事実」を無いことにしてはいけない。
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