2011年06月15日(水) |
東日本大震災 菅首相退陣を迫る政治家達 |
菅総理退陣を、鼻息荒く叫んだ谷垣総裁その他は、まるで 「そのカラオケマイクを次は俺によこせ」と息巻く人のようだと思っていた。
そうしたら、放送作家の町山広美さんが新聞でもっと的確に言い当てていた。
彼女は、はしゃいで見える政治家達の気分は「戦後」なのだ、と言う。
終戦から66年経ち、日本は戦時のような混乱から脱却した。 何もない訳ではないが、大きな混乱もない。 先輩からはたっぷりと「混乱の中で成功した男達の自慢話」を聞かされる。
そこに今回の地震が起きた。 膨大な被害、全てを一から立て直さなければならない状況。
今ここで、戦後の日本を立ち上げてきた政治家達のように自分も立ち回りたい。 そんなナルシシズムが今、政治家を色めき立たせている、と彼女は言う。
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この大混乱の長い道のりにあって、復興の実績をあげているのは、 どうも政治家、特に国会議員とよばれる集団ではないような気がする。
瓦礫のアスベスト対策も然り、放射線量の測定も然り、 避難所の運営や災害弱者の保護など、震災直後から待ったなしの対応は、言わずもがなである。
こうした取組みの実績を上げているのは、一般の、柳田國男的に言えば 特別に悪いこともせず、かといって良いこともせず、世間に名を成さず、隣人と同じような人生を送り、一生を終わる、そんな市井の人々の、小さな力に他ならない。
町山さんは最後にこう書いている。 「これからが厳しい。戦後ではなくむしろ戦前。長く苦しい戦いが始まったのだと、しっかり感じている多くの人たちと、はしゃぐ政治家。そこには目のくらむような落差が。」
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