少しずつ、 其の養分を内に蓄えながら。
地に根付き、 其の上で育まれるのか。
其れとも。
育ち在る其の個が、 其処に、 位置するだけで。
地の介在など、 端から無いのだろうか。
縁の地。
数度訪れながら。
一度、 拒絶された土地。
今日は何方か。
あの子の違和感に、 気を配り。
半ば、 張り詰めた想いを秘めながら。
大銀杏の脇へと、 歩みを進める。
如何に産まれ、 如何に育ち、 如何に受容されるのだろう。
自身の振る舞いで。
想う相手の立ち位置を、 少しでも、 変えて行けるのだろうか。
「連れが居るんです。」
「珈琲飲んで行きなさいよ。」
「実はおふくろに話しても居ないんだけれど。」
「うちはウェルカムだから。」
帰り際に立ち寄った、 母親の生家で。
伯母と従兄に、 あの子を紹介しながら。
今なら良いのですか。
そう、 問い掛ける。
---------- References Jun.21 2015, 「眼鏡は許さぬ想いでしょうか」 Apr.20 2013, 「初めて繋がった日に為るのでしょうか」 Aug.15 2002, 「安堵しても良いのですか」
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