其の脳裏に出没して、 自身の介在出来ぬ空間迄をも、 専有したいと。
希う事が在るけれど。
其の領域は。
恐らく、 個性の一部に類する物で。
其れ其れに。
想いに依らず優先される特徴を、 備えて居るのだろう。
其れ故に。
願えど願えど顕れぬ自身は、 寧ろ好ましい事で。
普段と異なる、 其の姿は。
余り愉快では無い予感を、 呼び覚ますのか。
「夢で見たよ。」
珍しく、 俺の姿が微睡む脳裏に映されたと。
あの子は、 伝えて来た。
「夢で見たよ。」 「一度逢いたかった。」 「声も聞きたかった。」 「もうだめみたい。」
際に浮かぶ姿は。
古来より。
想いを区切る刻限の呼水と、 言うけれど。
---------- References Oct.22 2014, 「何時か微睡みを想えるでしょうか」 Jul.04 2013, 「其処迄酷い雄でしょうか」
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