歩みには。
実数解を有する事と、 虚数解しか持ち得ぬ要素が、 在って。
客観視可能な指標は。
其の内の、 具現化出来る一部にしか、 過ぎない。
眼前に顕在化せぬ、 要素は。
飽く迄。
受容する想いを前提とした、 極めて、 希薄な存在なのだ。
其れ故に。
芯が削られ逝く、 日々に。
何時か、 検出可能な閾値を下回る、 其の刻限が。
来るのは必然だ。
既に灯りの消えた、 虹色の橋を。
遠目に眺めながら。
「最後のバルサン。」
「晩餐でしょ。」 「其れに飯の時間じゃ無いし。」
あの子は。
あの子なりの言の葉で、 自身の限界を、 訴えた。
「小坊主は私に何をくれた?」
「御免。」
「御免。」
「謝るのは俺の方だろ。」
一瞬零した、 あの子の弱音と。
強い、 強い、 直後の想い。
ほら。
何も応えて居ないのは、 俺で。
何も応えなかったのは、 俺だ。
---------- References Jul.16 2013, 「振り返る時が終焉でしょうか」 Jul.23 2013, 「風穴を拵える必要が在るでしょうか」 Jul.02 2013, 「生殺与奪と言う事でしょうか」
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