飽く迄。
個と、 個が、 重なり在るだけだから。
視点や、 意識や、 想いの。
其の、 差異や解離は。
在り触れて居るのだ。
本質は、 きっと其処には無くて。
其の、 差異や解離を感知出来るか、 否かに。
そして、 鋭敏に応答出来るか、 否かに。
在るのだろう。
其処に委ねたのは、 唯一の、 想いで在って。
其れは。
種別や、 属性や、 対照を、 持ち合わせる物では無い。
互いに。
其の位の事は、 十二分に、 理解して居るのだ。
其れでも。
位置付けや、 関係性を、 其処に求めて了う事。
不安や、 不満や、 不信を。
顕在化させて了う事。
そして。
其の軽重を、 互いが、 然程感知出来ては居ない事。
逢瀬の最終日。
「平仮名だって言ってたよね?」
「俺そんな事言ったかな。」 「漢字二文字だよ?」
「平仮名だから。」 「だから此の子は漢字で良いって・・・」
行き違いが一つ。
あの子と俺の、 綻びを、 大きく裂き千切る。
其れは、 平仮名では足りなくて。
娘の名にも。
文字に、 想いを託して在るんだ。
---------- References Dec.07 2013, 「唯一贈れる物でしょうか」 Feb.03 2006, 「ほのかに春が薫りますか」
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