言の葉を、 繰り返し重ねる事で。
想いが、 確固たる根を獲得し行くのだろうか。
其れとも。
言の葉を、 繰り返し重ねる事は。
想いを、 貧弱に薄めて行くのだろうか。
例え其れが。
半ば冗談の、 薄片だったとしても。
重ねて、 重ねて、 重ねて。
軽口の範疇を超える程、 薄片を、 積み増して。
更に重ねた時に。
其れが、 意思から生じた真なのか。
其れとも、 既に手に負えぬ程に肥大化した、 贋物なのか。
或いは。
其の真偽に、 意味など無くなって終うのか。
応えが、 見えて来るのかも知れない。
一つずつ。
破片に記される数字を、 積み増しながら。
今年も。
「お誕生日おめでとう。」
「四十歳になっても独身だったら。」 「結婚しようね。」
あの子と、 俺と、 変わらぬ言の葉が。
行き来して了ったね。
---------- References Jun.21 2009, 「一種の約束でしょうか」
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