彩度。 明度。 そして色相。
一面の白に、 如何なる彩りを望んで居るのか。
未だ、 調べようも無いのだけれど。
暖色か。 寒色か。
淡色か。 濃色か。
大胆か。 繊細か。
学や、 芸の、 其の方向性を定める刻は。
既に、 眼前に在るのだ。
其れ故に。
極力、 足枷には成らぬ様にと、 希いながら。
何を魅せ、 何を加えるのか、 想いを馳せる。
「息子とは違うと想うの。」 「習い事とかそろそろ考えないと。」
「うん・・・。」
「ちょっと。」 「小坊主ちゃんと聞いてる?」
娘と息子の差異を、 鑑みて。
姫は、 其の準備を口にした。
聞いてるよ。
無論、 娘もだけれど。
姫に対して、 枷とは成らぬ日々も。
今。
必要だと想うんだ。
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