決して。
理由の、 全てでは無い筈だけれど。
もしかしたら。
或いは、 理由の殆どを、 占有して終うかも知れないのだ。
其れ故に。
飽く迄、 架空に過ぎない、 其の話題が。
何時の間にか、 妙に、 具体化したのだろうか。
其れとも。
数週前に吐かれた、 言葉の、 切り刻んだ傷が。
僅かに、 疼いて居たのだろうか。
経済力。
二人の、 鎹たる存在と共に。
二人の、 いや、 大概は、 一方的な制約のみとして。
縁を縛り続ける、 存在は。
想いとは、 独立する要素なのかも知れない。
其の言葉を口にする、 遥か前から。
堪え切れずに、 既に、 大笑いをしながら。
「二億円当たったら。」 「小坊主はどうする?」
「二億円?!」
「私は全部貯金かなぁ。」 「利息で暮らせるから。」
「そうしたら俺は要らないね。」
「いるよ。」
「如何して?」
「愛してるから。」
姫は。
初めての言葉を、 俺に放った。
俺は、 弄ばれて居るのか。
---------- References Mar.28 2006, 「踊る阿呆が損したのでしょうか」
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