二人の想いが確固たる物であれば、 必ず疑問は氷解し、 きっと誤りは正される筈だけれど。
其処に費やす時間と労力に、 余裕が無い時。
確固たる絆が、 簡単に捻じ切れてしまうのは、 何故なのだろうか。
何が足りないのだろうか。
起き抜けに届く貴女の定時便は、 何時にも増して、 底抜けに明るかった。
一つの誤解を解き、 一つの疑問を解決して、 空の曇りを吹き飛ばすかの様な勢いだった。
「『予知夢』ってあるけれど。」 「私の場合『願望夢』だよね・・・。」
「やっと気付いたの?」
素敵な事だ。
貴女の願望夢を、 予知夢と想い続けて来たとすれば。
願望が予知と勘違い出来る現実が、 其処に有ったとすれば。
其れは貴女の願望が予知に変わっていた証拠であり、 貴女の想いが実現して来た証拠だから。
一つの間違った過去に、 一つの誤った記憶に、 どれだけの期間、 貴女は縛られ続けて来たのだろうか。
費やす時間と労力に余裕が無い中、 絆を必死に護り続けたのは、 きっと貴女の想いの強さなんだよ。 |