無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年02月14日(土) 入院日記13/どこまで食えるか

 退院が正式に決まって、あちこちに報告のメールをする。
 看護師さんからも「よかったですね」といって頂けて嬉しい。
 栄養士さんと、退院後の食事について相談。内容は専ら平日の食事について。
 何しろ忙しい時には昼食を取ってるヒマがないときもしょっちゅうである。交通に1時間半もかかるから、帰りはいつも遅くなる。夕食はどうしても9時、10時だ。自分で料理する時間なんてないから、どうしてもコンビニ弁当やほか弁になる。女房が弁当を作ってくれたら助かるのだが、そんな気はしげには全くない。八方塞がりである。
 栄養士さんのアドバイスは、コンビニ弁当を食べた日は、3食のうちどれか一つをサンドイッチだけでがまんできないか、ということであった。外食だけで食事を賄うとすれば、どうしてもそうせざるをえない。働きながらそれでエネルギーが持つかどうかはわからなないが、食べすぎてまた血糖値が高くなれば、どのみち労働意欲はなくなるのである。やるっきゃないんである。
 運動については、仕事帰りにバス停を二つほど歩いてから乗るようにしているのだが、食前に行うのであれば、それは全く効果がないだろうとのこと。となるとどうしても職場で散歩する時間を捻出しなければならないということになる。そんな時間があるのなら苦労はしない。それでも「週に三日でいいです」と言われて、とりあえず頷く。これは上司に納得してもらうのがホネだな(-“-;)。
 かなり微に入り細に入り指導を受けたが、それくらい徹底してやらないと、確実にリバウンドが起きるそうである。ああ、怖いなあ。


 送ったメールの返事が早速来る。退院を素直に喜んでくれる人あり、「もうちょっといたら?」と言ってくれる人あり(^_^;)。もちろんそれも私の身を案じて言ってくれているのであるが、DVDも満足に見られない、衛星放送もケーブルテレビも見られない状況がこれ以上続くのはもうゴメンである。


 夜、テレビ『ビートたけしの! こんなはずでは!! 2時間まるごと映画スペシャル』を見る。
 ▽ロード・オブ・ザ・リング&ニモの大ヒット(秘)特撮技術
 『ロード・オブ・ザ・リング』には、強制遠近法(カメラからの距離を変えて配置した小道具と俳優を撮影し、遠近に離れている二者がそばにあるように見せる方法)など、結構アナログな撮影技術が使われている、というお話。でも合成やCGもいっぱい使われてるけどな。
 ほかにレイ・ハリーハウゼンの紹介もあり。ゲストの佐野史郎が「着ぐるみの方がいい」と頑強に主張していたけれど、確かにゴジラやガメラがダイナメーションや完全CGで作られても、うれしかないって特撮ファンはいっぱいいるだろう。どっちがいいかってのは刷り込みの問題だろうけどね。その佐野さん、「人間空中コマネチ」を撮影してもらってたのが面白かった。
 ▽座頭市vsブルース・リーの共演幻の(秘)計画
 『ドラゴン怒りの鉄拳』に、勝新太郎への出演依頼があったという話。勝新は当時日本では無名のリーの要請を蹴ったのだけれど、出演してればどんな「珍品」が出来あがってたかと思うと、残念は残念である。リーが座頭市に扮したスチールはすごくヘン。
 ▽オスカー横取り!? ヘプバーンvs(秘)ライバル
 ヘプバーンのライバル、というのはジュリー・アンドリュースのこと。『マイ・フェア・レディ』と『サウンド・オブ・ミュージック』での主役の張り合いについて説明したもの。まあ、運命の皮肉ってやつかな。アンドリュース版の『マイ』と、ヘプバーン版の『サウンド』も見てみたかったけど。
 ▽逆境から脱出タイタニック
 ジェームズ・キャメロンがうっかりタイタニックのセットを左右逆に作っちゃったので、フィルムを左右逆に反転させたというお話。それだけ。
 ▽「サムライ」を世界に広めた三船敏郎
 世界のミフネも、『スターウォーズ』に出損なったり、海外映画には恵まれなかった、というお話。『太平洋の地獄』とかはどうなるのかな? スターウォーズのオファーが、巷間言われていたオビ・ワン・ケノービじゃなくて、ダース・ヴェーダーだったというのはホントかね。顔出ないし、背は低いし、『スペースボール』になっちゃわないか。
 ああ、でもこういうの見てると無性に映画を見たくなるよう(T∇T)。

2003年02月14日(金) いろいろあらあないろいろね/映画『火山高』/映画『黄泉がえり』/『爆笑問題とウルトラ7』(爆笑問題ほか)
2002年02月14日(木) 夫でも義理チョコ。……夫だから?/アニメ『七人のナナ』第6話/『金田一耕助の帰還』(横溝正史)ほか
2001年02月14日(水) だから初心者なんだってば/『わが師はサタン』(天藤真)


2004年02月13日(金) 入院日記12/退院決定!

 主治医の副院長先生から、突然「来週の金曜に退院していいですよ」と言われる。
 思わず「えっ!?」と口走ってしまったが、だって予定では2月いっぱいは入院していなければならないはずだったのである。マサカ、素行が悪いから追い出されるとか、そういうことではあるまいかとか、不安に駆られてしまったが、理由を聞いてみると。血糖値が平常にまで戻ったので、これ以上入院の必要はないだろう、という判断なのであった。
 入院が長引くことばかり考えていたので、ちょっと意外である。
 「頑張られましたねえ」と誉めていただくが、気分的には拍子抜けがして、ポカーン、という感じなのである。
 午後、しげが見舞いに来たので、退院のことを知らせると、逆に残念そうな顔をされる。
 「まだ部屋の模様替えが終わってないのに」なんて言ってブー垂れているのである。「亭主病気で留守がいい」ってか。(⌒―⌒メ)。
 「着替えの下着は持って来た?」と聞いたら、
 「こないだ、洗濯物がなかったから、持ってきてないよ?」
 「……こないだなかったのは一日しか間が空いてなかったからだろ? 今度はあれからもう五日も経ってるんだから、下着がまた要るだろう」
 「ああ、そうか」
 何しに来たんだ、こいつ。見舞いの意味が全くない。
 仕方なく、またまた外出許可を貰って「ドン・キホーテ」まで買い物に。なんだかたくらんでやってるみたいだなあ。
 今日は夕食もしげと一緒に食堂で糖尿病食を食べる。しげには当然物足りないので、ご飯を半分分けてやった。全く、どっちが見舞いに来てるんだかわからないのである。


 職場に退院のことを連絡して、復職をはやめる手続きをしようとしたのだが、既に三月頭まで病気休暇の届を出しているので、変更は受け付けられないとのこと。いや、そういうのって、なんか違わないか。

2003年02月13日(木) 絆創膏綺譚/『逆説の日本史7 中世王権編』(井沢元彦)/『魔法使いさんおしずかに!』1・2巻(竹本泉)ほか
2002年02月13日(水) たくさん書いてるけど半日は寝ている(^^)/『ギャラリーフェイク』24巻(細野不二彦)ほか
2001年02月13日(火) 明日寂しい思いをする人は読まないで下さい/『コロンブスの航海』(J.P.チェゼラーニ)ほか


2004年02月12日(木) 入院日記11/存在の耐えられないデカさ

 俳優の高木均氏が、昨11日、虚血性心不全のため死去、享年78。
 声優としては何と言っても旧『ムーミン』におけるムーミンパパのイメージが強くて、温厚で頼り甲斐のある人のようなイメージがあるが、舞台やドラマなどでの顔出し出演では、陰険で悪辣な役が多かった。堺正章主演の『西遊記』じゃ、大食らいの妖怪だったかを演じていたような。
 黒澤明の『蜘蛛巣城』を見ると、冒頭で城主役の佐々木孝丸の側にいるのが高木さんなのである。まあ本当にチョイ役もチョイ役なのだが、あのギョロ目はやっぱり目立つ。これが高木さんの映画デビューであった。
 決して芝居のうまい人ではなかったが、存在感はあった。使いどころがよければ、もっともっと代表作を残せていたように思う。


 同じく昨11日(って訃報と並べたくないような事件なのだが)、茨城県神栖町の吉野家で、ヨッパライが牛丼の販売中止に腹を立てて「牛丼屋なのに牛丼ないちゃあんめぇ!!」と怒鳴り散らし、テーブルをたたいたり蹴ったりした。更にそれを注意した客の男性2人を殴り、茨城県警に暴行の現行犯で逮捕された。
 男は調べに対して「販売中止を知らなかった」と話して反省しているということだけれど、ホントかね。まあ、ウチの女房のように新聞も読まなければテレビのニュースも見ない、自分の興味を引くことにしか関心を持たず、世間の動向と隔絶してて全然平気という人間もいるから一概にウソと決めつける気はないが。
 でもなんでそこまで牛丼に拘るかね。鮭定でガマンしとけよってな。


 同室のご老人、今日、退院。昨日あのにっくき関西人をへこませてくれた方である。
 奥さんが迎えに見えられて、かいがいしく世話をされているが、ほかのご家族はどうしたのだろうかと、余計なことが気になる。
 何となく親近感を感じて、別れ際にいろいろ話しこんでみると、なんと息子さんが私と同業者であった。
 「もう36にもなるけど、まだ独身でしてね、早く孫の顔が見たいんだけれども」
 「いい人はいらっしゃらないんですかね」
 「さあ、忙しくてそんなひまはない、と言っててねえ」
 ウチの職場にも四十間近で独身っていう人、たくさんいるからなあ(^_^;)。忙しくて忙しくて、朝は6時に出勤、帰宅は10時11時はザラ、下手すりゃ職場に泊まりこみで家じゃ寝るだけで、睡眠時間も平均3、4時間、トテモ恋人作るヒマなんてあるわきゃない、なんて話はよく聞く。「頑張ってください」としか言えないのであった。


 しげから、今年のバレンタインチョコがやっと完成したと画像付きでメールが届く。
 年々巨大化していくしげのチョコであるが、今年の型は道路工事のときなんかに置かれている標識のコーン。アレを使って、丈が50〜60センチはあろうかという巨大パラソルチョコを作ったのだ。……ようやるわ(^_^;)。
 受け取る相手は毎年恒例の其ノ他大勢君である。あんなもん作って送る方も送る方だが、毎年律義に受け取って、しかも一ヶ月とか時間をかけるとは言え、全部キレイに食ってしまう方も根性が座っていると言うか、意地っ張りと言うか。しげは「これは勝負だ」と公言しているが、何をもって勝ち負けと裁断するんでしょうかね。
 糖尿になって唯一よかったことがあるとすれば、この巨大チョコを食わされずにすんでいるということであろうか(--;)。


 おそうじのおばさんと世間話をしていて、「えっ、博多の人なんですか!」と驚かれる。共通語に近い感じで喋っているので、東京人と間違われたのである。
 「若い人にはもう博多弁が通じなくなってますから、あまり博多弁を使わないようにしてるんですよ」
 おばさんも、同様の経験があるらしく、うんうんと頷いている。
 「『ばい』や『たい』や『くさ』まで使われなくなると淋しいですね」
 冗談めかしてそう言ったが、これが杞憂とも言いきれない状況が現実にある。この中でまだ生き残っているのは「たい」くらいで、「ばい」と「くさ」は若い人の間では消えつつある。
 相槌の打ち方も、昔はもっと積極的に、「そうね」とか「そげんね」とか、ちゃんと相手の話を聞いていることを表明していたのに、最近は「あーねぇ」とか、「そうなんだ」である。話聞いてないだろ、お前ら。<-<)o>>

 またまたトシヨリの繰り言であることは承知している。でもなあ、昔からある言葉ってのは、必ずしも古臭いものばかりじゃなくて、あんたらが使ってるものよりもずっとずっと繊細で微妙で、豊かなものがいっぱいあるんだよ。決まりきった陳腐なものって思ってるかもしれないけれど、単純で短絡的な表現に依存して、言葉に「使われ」ちゃってるのは、若い人の方が圧倒的に多いんだけど、自分が言葉の操り人形にさせられてないかどうか、たまにはその日の会話を思い返して検証してみたらどうかね。

2003年02月12日(水) ラブラブブラブラ/『逆説の日本史6 中世神風編』(井沢元彦)/『バロム・1』1巻(さいとう・たかを)ほか
2002年02月12日(火) 気がついたらマヨラー(笑)/『ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト』(上遠野浩平)/『大秘密』(W・パウンドストーン)
2001年02月12日(月) 来年の『ゴジラ』はあるのか/『アニメージュ』『ニュータイプ』3月号



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