JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆記事:国債保有を2年で倍増へ=マネー量、年60兆〜70兆円増加―日銀(時事通信 4月4日(木)13時54分配信) 日銀は4日の金融政策決定会合で、マネー量と長期国債などの保有額を ◆コメント:通貨供給量を増やしてもそれが設備投資などに使われ、総需要が増えないとデフレはとまりません。 マスコミ各社の報道を見たり読んだりすると、黒田新日銀総裁の下で、まるっきり新しい金融政策が ◆日銀当座が過去最高水準ということは、企業が銀行からおカネを借りていないのです。 今の用語は分かりにくいのです。マネタリーベースって何だかわかりません。 ◆記事:日銀当座預金残高、過去最大=長短金利は低下(時事通信 3月29日(金)21時0分配信) 日銀当座というのは市中銀行(東京三菱とか三井住友等々)が、余ったおカネをあずけておく、日銀の口座です。 景気が良ければ、事業法人(普通のメーカーなど)の設備投資意欲が旺盛なので、銀行からおカネを借りて、 工場などを建てるので、銀行からは融資のため、おカネがどんどん出て行き、日銀当座残高はすくなくなるのです。 それが正反対で、日銀当座残高が過去最高だということは、全く企業が経済活動を拡大しようとしていない、 ということです。 本来、デフレから脱却する、つまり物価が上昇をはじめるのは、景気が良くて企業がもうかり、 従業員の給料が増え、家計の可処分所得が増え、財布の紐が緩み、いろいろなモノやサービスを 買おうとする、すると需要と供給の関係で、需要の方が供給よりも多くなると、物価上がり始めます。 これが、本当に「デフレからの脱却」です。 黒田新日銀総裁のやっていることは、前任者白川総裁が既に始めていたことの規模を拡大した ということです。色々いっていますが、本質はそういうことです。 通貨供給量だけ2倍に増やしても、総需要を増やす政策を政府がとらないと、 つまり、モノを買う人が増えなければ、デフレは止まりません。 そうなのですが、黒田総裁は、思い切り通貨供給量を増やせばインフレになるのだ という論理の人なのです。私はその考え方自体に無理があるとおもうのですが、 百歩譲って、通貨供給量を増やして無理矢理にインフレを発生させても、実体経済が 拡大していなければ、家計の所得は増えない。収入が増えていないのに物価は上がる。 物価が上がれば長期金利が上がる。変動金利で、様々なローンを組んでいる人は金利が上がった分 返済がしんどくなります。 繰り返します。 今の黒田日銀総裁、安倍首相のやり方では実体経済が好転しないのに、とにかく 無理矢理にでもデフレ(物価が下落し続ける状態)を止めたい、という政策で 本来的な目標(景気を良くすること)を二の次にしています。 今日(4月4日)、日経平均株価が終値で、前日比272円高になったのは、 これだけ、黒田総裁が力説するからには、通貨供給を増やすことにより、 デフレから脱却できて、企業の業績もよくなるのだろう という「期待感」だけで上昇したのです。今日、日銀の金融政策決定会合で大胆な金融緩和策が 発表されたからといって、瞬間的に経済の実体が改善を示すということはありません。 そもそも、景気動向というのは、何ヶ月もの時間、経済を観察して初めて判断することです。 私は、物価だけを無理矢理上げる、金融政策というのは、却って国民生活を圧迫し、 最終的には、不況を長引かせるだけだと思います。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2012年04月04日(水) 財政難で困っている音楽団体が多いけど、大企業の当期純利益の何百分の1なんですよ。
JIRO
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