JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆このところ毎日、同じ話で恐縮です。 どうも、何とも陰気な話が続いて申しわけありません。 ◆治らないなら、(ガンが)見つからない方が良かったかも知れません。 こうして説明を聞くといちいち尤もですし、ドクターも周囲のスタッフも 「ガンなんか見つからないほうが良かったのかな?」 これが、今日考えたことで、ずいぶん前に母親をガンで亡くした家内が当初から言っていたのですが、 今日、意味がよく分かりました。 母はつい二週間前まで、自分が「ガンである」ことを知る前までは、ピンピンしていました。 今年は毎月のように旅行に行っていました。先月もです。 自覚症状があって病院で診てもらって、ガンが発見されたのではありません。 母は、元来本態性高血圧で、月に一度は、現在入院中の個人総合病院で心電図を取り、定期的に 採血するのですが、その採血で肝機能数値に異常が発見され、エコー検査で肝臓に陰があるというので、 胃カメラで見ると腫瘍があり、生検したらガンだった。CTを撮ったら肝転移していたのですね。 そして、治療しても半年ぐらいの余命だろうというわけです。 今更言っても仕方が無いけど、医療というのは難しい。良し悪しですね。 84歳で治療してもちょっと余命が延びるだけなら、ガンだということを知らずにずっと好きな事をして、 その間にガン細胞が増殖し、いよいよヘンだというので病院に行ったら、 もうこれは手の施しようがない。 余命一週間、という結果の方が幸せだったかもしれません。 今月に入り、自分がガンであることを知った母は見る間に弱り、経口抗ガン剤の副作用かどうか不明ですが、 腹部は身体が震えるほど痛い、そしてこれは明らかに抗ガン剤の副作用で、口内炎がひどく、 食べるのが好きだった母が今は、食べられない。ケナログ(ステロイド軟膏)どころでは効かず、 局麻(局部麻酔薬)のキシロカインを使ってます。今日は兄夫婦と私夫婦、ムンテラの後、 母の病棟を見舞いましたが、「悪いけど、疲れたから帰ってちょうだい」と言いました。 母は、自分は死ぬならば循環器系の問題だろうとおもっていたので、その自分が「ガン」になったという事実を 呈示され、そのこと自体にかなり大きな精神的ダメージを受けています。それが病気に対峙する気力を 失わせています。 ガンというのは、診断は比較的容易に出るのですが、じゃ、治療できるか?というと できない例がまだまだ多い。そういうのは、結果論ですが、患者は知らない方が幸せなのでは?と思いました。 難しいですね。ドクターはもちろん悪意などありません。とても熱心ですが、 なまじガンが見つかって治療を受け始めたが為に、数ヶ月で死ぬ命で、苦しむ時間が長くなってしまった 可能性もあります(放置しても苦しくはなるでしょうが、そうなった頃は本当に悪くなったときでしょう)。 決して医療従事者のお仕事を軽んずる気はありません。尊敬しているのですが、 うーん、と考え込んだ一日でした。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2011年12月26日(月) 「武器輸出三原則、緩和決定へ=官房長官談話で27日公表」どさくさ紛れに決めるな。
JIRO
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