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JIROの独断的日記
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2012年12月25日(火) 【病気】ガンの告知が当たり前になってますが、いいのでしょうか。

◆手術不能の胃ガンで入院中の母を見舞ってきました。痛みに苦しんでいます。

先週末、母に下痢をして、ノロかも知れないというので、4人部屋から個室に移された、と聞いてました。

今日、会社帰りに病院に寄って驚きました。ガン末期の疼痛ではないのですが、消化器の痛みがずっと続いているのです。

あまりの痛さに手が震えている。寒気がするといいます。


本当のガンの末期にしては転移が早すぎるし、ICUでもっと厳重に監視するはずですが、

母の主治医は「腸炎」をおこしているのではないですか?という程度であんまり構ってくれない、といいます。

こうなると、私にも見当がつきません。

経口抗ガン剤TS-1を8日間飲み続けて、点滴抗ガン剤を始める予定だった21日(金)から、腹部の痛みが

始まったそうですが、繰り返しますがガンそのものの痛みではなく、すぐに死ぬことはない、と思われているのでしょう。

母は、構って貰えません。異常に何度もナースコールをすると、無視されることがありますが、そういうことはしてないそうです。

主治医を捕まえて、あれほど、痛みにより手がぶるぶる震えるほどなんだから、何とかしてやってくれないか、

と頼みたかったのですが、医局にいません。ナースに伝言を頼みました。

ちょうど夕食時(もちろん、母は食べられません。抗ガン剤の副作用で口内炎がひどいのです)で

忙しいということもあるのでしょうが、ナースステーションのナースが、明るい笑顔で

ハイッ!担当医にいっておきますね!

親が死ぬということは、家庭により、実の親じゃないとか、色々あるでしょうけど、

実の親が死ぬということは、誰にとっても、生涯に二度しか経験しないことですが、

病院というところは、毎日、誰か死ぬ場所ですから、個々の患者の「痛み」なんか知ったことではない。

医療従事者に取っては日常的体験で、いちいち感情移入したら、発狂してしまうことでしょう。

それは分かります。仕方が無い。けれど、自分の親が死に向かっていることが、

病院では、ありふれた日常として扱われるあのやるせなさ、悔しさは、嫌なものです。

あれほど痛がっている年寄りは、もう少し何とかして貰えないか、と思いました。


繰り返しますが、ガンが急速に進行したわけではないのです。

胃腸炎を起こし、消化器の痛みが止まらない。検査の結果ノロでもない。

出すものを出したら、痛みはおさまるはずです。まあ、素人だからわかりません。


◆母は、自分がガンであることを知ってから、急速に気力が萎えています。

今では、ガン患者にさっさと本当のことを言ってしまうようです。

言わないでおいて、何か揉め事になった例があるのかもしれません。

ガンだとしっていたら、仕事やプライベートの整理をしたのに、などと言って

訴訟を起こした遺族でもいるのでしょう。


実は、今までは、私もそれで良いと思っていたのですが、母を見て疑問符が頭に浮かびました。

母は、元来血圧が高く、死ぬなら循環器系だろう、と勝手に思い込んでおりました。

ガン家系ではないので、まさか自分がガンになるとは思っていなかった。

しかし、今まで84年の人生でずいぶん多くのガン患者を送ったことがあるので、

末期の苦しさを思い浮かべてしまったのでしょう。



要するに何を言いたいかというと、母はじぶんの病気がガンであることを知り

かなり大きなショックを受けていました。それから、それまでは大抵のことには楽天的だった母ですが、

今まで、看取った友だちや親戚のガンの末期を思い浮かべたのでしょう。

「自分もあのように、苦しみ抜いて死ぬのか」という恐怖と落胆により、

病気と対峙する気力が、一挙に萎えてしまったように思います。

先週まで元気だったのに、今日の、腹部と口内炎の痛みに顔をしかめ、

あまりの痛さに手が震えているのを見て、さすがにいたたまれない気持ちに

私は、なりました。ああいう患者もいることを考えると、

全てガンを最初から告知するのが果たして良い事なのか疑問に思えてきました。

今の痛みは、まだ、序の口です。あんなに苦しむなら、尊厳死があってもいいとおもいました。

陰気な話ですみません。今日はこの話しかかけませんでした。

みっともないことに、私もやや動揺しているので、いつもより一層、乱文になっております。

ご容赦のほど。

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