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2009年12月26日(土) |
12月26日は、Kenさんの奥様のご命日ですので、音楽を捧げます。 |
◆Kenさん、音楽の話でネット上で知り合った方です。
ココログ版からはリンクを貼らせて頂いている、
アマチュア・オーケストラのコンサート・マスターで、驚嘆するほど深い音楽への造詣をお持ちのKenさんと
お知り合いになったのは、2006年のことでした。年代がほぼ同じで、お互いクラシック音楽が好きであることは
共通していますが、私はもっぱら何とかのひとつ覚えで、適当に音楽を紹介して、どっかで読んだ話を受け売りして
知ったかぶりをして、「どうです?綺麗でしょう?楽しいでしょう?」というだけの、ガサツな人間ですが、
Kenさんの音楽への情熱と、お持ちになっている感性や知識は、私とは次元が違う。驚嘆すべき方です。
その奥様が三年前の今日、12月26日に急逝されました。
Kenさんは驚異的な精神力で、その後、男手一つで、お嬢さんと息子さんを養い、会社に通い続けておられます。
私だったら、そのままダメになって、息子を道連れに自殺したのではないかと思います。
◆今年も追悼の音楽を捧げます。
毎年、どうしても似たような選曲になってしまいます。
が、今年は、過去に載せた曲も、新たに一旦ファイルを削除して、アップし直しました。
勿論、過去に取りあげなかった曲も選びました。
言葉は空しいので、早速音楽に参ります。
◆ヒラリー・ハーン:バッハ:2台のヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043 より第二楽章。
ヒラリー・ハーン(Hilary Hahn)は1979年生まれのアメリカのヴァイオリニストです。
もう30になったのですね。天才的で、CDデビューしたのが10代ですが、最初の録音が何と、ヴァイオリニストのバイブル、
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番、第3番、無伴奏ソナタ第3番だった、という
通常では考えられないことをやった人ですが、確かに上手い。Kenさんがお好きなヴァイオリニストです。
彼女のバッハ協奏曲集から、
「2つのヴァイオリンのための協奏曲」(通称、「ドッペル」)の第二楽章は大変美しい。
まずは、これを。
2台のヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043 第二楽章
Concerto for 2 Violins, Strings and Continuo in D minor Largo ma non tanto
あまり何も書く必要がないですね。
◆ジャーマン・ブラスによる、コラールを2曲。
何度もご紹介している、ジャーマン・ブラスですが、
Bach for Brass / German Brassから。
今までに(多分)載せたことがない、静かなコラールを2曲。
一曲目。
御身が共にいるならば BWV 508
Bist du bei mir, BWV 508
もう一曲。元来、オルガン曲です。
われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ BWV 639
BWV 639 Ich Ruf Zu Dir Herr Jesus Christ
悲しいけど、美しい、と思います。
◆ヘンデル。歌劇「セルセ」より「オンブラ・マイ・フ」、歌劇「リナルド」より「私を泣かせて下さい。」
これは、ナクソスのCDで、J.S. バッハ/ヘンデル/モーツァルト/シューベルト/他:聖なるアリアと合唱曲集です。
有名な演奏者では無いけれど、選曲も演奏もいいと思います。
この中から、今年没後250年だったヘンデル(1685-1759)の有名な歌を二つ。
歌劇「セルセ」 HWV 40 - 第1幕 「安らぎの木陰」(ラルゴ)(「オンブラ・マイ・フ」を正確に書くと、こうなります)
Serse (Xerxes), HWV 40, Act I: Ombra mai fu, "Largo"
男声の「オンブラ・マイ・フ」。あまり聴いたことがないでしょう?
もう一曲。これも散々ご紹介しました。森麻季さんの演奏を載せたいのですが、
今日は別の演奏で。この人の演奏も、美しいです。
歌劇「リナルド」 HWV 7 - 私を泣かせてください(涙の流れるままに)
Rinaldo, HWV 7, Act II Scene 4: Lascia ch'io pianga (Let me Lament)
月並みな言葉を書かない方が良いと思うので、敢えて書きません。
◆モーツァルト:「レクイエム」より「ラクリモーサ」(涙の日)
これは、<レクイエム>ハヨーショヴァー / ホルスカ / コシュラー / スロヴァキアPOが音源で、
以前、一度のせましたが、今回もう一度アップしなおしました。
モーツァルト:レクイエム ニ短調 K. 626 より、「ラクリモーサ」(「涙の日」)
Sequence VI. Lacrimosa dies illa
美しいけれども。あまりにも悲しい。
◆奥様はあんまりしんみりして欲しく無い、とお思いでしょうから、最後にモーツァルトの楽しい「ポストホルン・セレナーデ」。
普通は、故人を弔うのですから、ここで止めておくべきかも知れないけれども、
「レクイエム」で終わっては、あまりにも悲しさだけが残る。Kenさんの奥様は
元気で楽しい方だったと伺っています。あまりこちらがメソメソすると、お嫌なのではないか、
と、拝察しました。ですから、場違いかもしれませんが、同じモーツァルトが書いた、楽しい音楽を載せます。
サー・チャールズ・マッケラス=プラハ室内管弦楽団で、
モーツァルト:セレナーデ第9番 ニ長調 K.320「ポスト・ホルン」第6楽章
Mozart: Posthorn Serenade K.320 6th Movement
失礼いたしました。
Kenさんの奥様にもお聴き頂ければ、幸いです。
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