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JIROの独断的日記
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2012年10月31日(水) 「読売新聞、NHKがおわび=別人写真を角田被告―尼崎死体遺棄」←最近、国家権力もマスコミも多すぎます。

◆記事:読売新聞、NHKがおわび=別人写真を角田被告―尼崎死体遺棄 (時事通信 10月31日(水)9時9分配信)

読売新聞は31日付朝刊に、兵庫県尼崎市で起きた連続死体遺棄事件の記事で、

別人の顔写真を角田美代子被告(64)=傷害致死罪などで起訴=として掲載したことについて、

「あってはならないミスであり、本人確認が不十分でした。おわびします」との謝罪文を掲載した。

角田被告として写真を掲載された尼崎市の女性(54)が30日夜に記者会見し、

「写真は私」と抗議していた。同社によると、同被告側の弁護人からも写真は本人でないとの指摘があったという。

また、この写真を角田被告として報道したNHKなどテレビ各社も31日までに、

「別の方の写真でした。おわびします」などと番組内で謝罪した。


◆コメント:マスコミの問題

最近、この手の間違いが、多いですね。読売新聞は、

読売新聞東京本社は26日、 森口尚史(ひさし)氏(48)が人工多能性幹細胞(iPS細胞)を臨床応用したと誤報した問題で、大橋善光専務取締役編集局長ら関係者7人を処分すると発表した。

ばかりです(他のメディアも処分者を出していますが)。

そして、顔写真間違いですか。冗談じゃ無いですね。

今回の顔写真間違いの件では、掲載していないメディアもあるので、詳細がわかりませんが、私はどうしても、

マスコミが冤罪の危険を助長した「地下鉄サリン事件」を思い出します。あれは、警察が河野さんを犯人だと決めてかかり、

マスコミ各社が、その警察発表を鵜呑みにして、自ら「ウラを取る」という取材の基本を実行しないから、起きたことです。

最近の誤報も、基本的には同じ原因だと思います。つまり、森口某による「iPS細胞の臨床応用」も、自分が理解できないなら、

「そういうことはあり得るのか?」を、ノーベル賞の山中教授でも他の専門家でも良いですが、確かめれば、

明らかにおかしいということはすぐ発覚したはずです。


尼崎事件の顔写真間違いも、とんでもないとか共同通信の責任者は「絶対にあってはならないこと」などと言っていますが、

本当にそう思うなら、YOMIURI ONLINEも その他のメディアもWEBのトップページに「尼崎事件に関するお詫び」を、

ひと目で分かる所に表示するべきだと思いますが、実際は、別人の写真を掲載したメディアでそれを実行しているところがないのです。


だから、この「実は別人だった」というニュースを読んでいない、あるいは見ていない、聞いていない人は知らないまま、

いまだに「別人」を角田美代子被告と思い続ける事になります。

「一回、とにかく謝罪したからいいだろ?」というのは、無責任だと思います。


◆国家権力について。「遠隔操作」ウイルス関連誤認逮捕は、「サイバー犯罪」の問題では、ありません。

何だか、最近、ネット犯罪がますます増え、中学生がフィッシングサイトを作ったとか、銀行のIDを偽画面から入力してしまった

とか、その手の事件が立て続けに起きています。

警察は、それに乗じて「犯行予告」を遠隔操作ウィルスで「書き込まされてしまった」四人を誤認逮捕した問題を、

「サイバー犯罪が多発」している問題にすり替えようとしているように思います。


しかし、誤認逮捕の問題は、「サイバー犯罪うんぬん」ではない。取り調べの方法の致命的欠陥が明らかになったことです。

誤認逮捕された四人のうち、少なくとも二人は「自白」しているのです。身に覚えがないことなのに「犯行動機」まで供述している。


どうしてこういうことになるか、というと、自白といっても、警察の取り調べ調書というのは既にテンプレートが決まっていること。

本人がゼロから自白の文言を書くのではなくて、警察が用意したテンプレート(ひな形)に、日時、氏名などを書き込むだけなのです。

そして、最初の逮捕から留置は48時間ですが、その間に検察官が勾留の必要があると思ったら、裁判所に申請するのです。

裁判所にも安易に勾留令状を発行した責任があります。勾留期間は10日ですが、何度でも延長できるのです。

1日の取り調べ時間に関する制約もないので、毎日取り調べ室に朝から晩まで閉じこめられ、

こういうことなんだろ?

と、何百回と繰り返され、それが勾留の延長で20日にもなるのですから(留置の48時間を含めると22日です)、

最後には、気も変になり、やってないことでも、やりましたといってしまう。どうやら、そういうことが日本中の警察で

行われているようです。今回、たまたま、誤認逮捕された一人が、遠隔操作ウィルスがインストールされてしまってから、

パソコンの動作が異常に重くなったというので、ネット接続を切ったので、犯人は、「わざとウイルスを残した」といってますが、

実は、ネット接続を断ってしまったので、真犯人が、ウイルスを消せなかった。それでようやく「おかしい」ということが分かったんですが

それがなかったら、四人とも起訴されて、誘導された虚偽の真実の「自白」を元に有罪が確定してしまったことでしょう。


というわけで、今回の事件で明らかになったのは、警察の取り調べ方の致命的な問題です。

「こいつが犯人であることに、しよう」と警察(というか、司法)に狙われたらどうしようもない、ということです。

我々だって、犠牲になるかもしれません。冗談では無い。


きっと、いままで冤罪で服役した人がいるであろうことは、想像に難くない。

それから、私は死刑存続賛成なので、今まで「死刑廃止」論者は何を考えているのか?と思いました。

ただちに死刑廃止とはいいませんけど、司法経験者に死刑廃止論者がいますね。

例えば、今年の6月に亡くなった、元東大教授で後に最高裁判事をつとめた団藤重光先生

元、警察庁キャリア組だった、亀井静香衆議院議員も死刑廃止を訴えています。


以下は、完全に私の想像です。何の証拠もありませんが、こういう人達が「死刑廃止」を唱えるのは、

もしかすると、「冤罪で死刑になってしまったひとがいることを知っている」所為ではないでしょうか。

そう、考えるとなんとなく、納得出来るのです。あの強面で、どちらかというとラディカルな雰囲気の人達が死刑廃止と。

本当の理由が、私の想像どおりならば、それは、文字通り「取り返しが付かない、国家権力の超大失態」ですから、

絶対に言わないで、棺桶までもっていくでしょう。


繰り返しますが、私の「想像」です。裏情報もなにもありません。

しかし、今回の誤認逮捕で明らかになったこと。

本当は身に覚えが無いことに関して「誘導された自白」に基づいた起訴がなされているという現実を知ってしまったので、

恐ろしい想像ですが、「冤罪で死刑」が過去にあったとしても、不思議はないように思います。

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