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JIROの独断的日記
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2004年10月31日(日) 「香田さん殺害、首相『テロとの闘いを継続』」 アラブで「テロリスト」と云ったら、アメリカか、イスラエルを指すのですよ。首相。

◆記事1:<イラク邦人殺害>遺体頭部は星条旗で包まれ (毎日新聞)

 

 【カイロ小倉孝保、斎藤義彦】香田さんの遺体は、バグダッドのナツメヤシ畑で発見された。遺体頭部は血塗られた星条旗(米国旗)で包まれ、日本の「米国追従」を批判する犯人たちのメッセージが読み取れる。「イラクの現状が見てみたい」。香田さんの率直な思いを実現するには、イラクの現状は厳し過ぎた。

 毎日新聞助手の取材によると、遺体が発見されたのは、ハイファ通りとウタイフェイア地区の間にあるナツメヤシ畑の中。市中心部にあって電灯がなく、誰でも入れることから、普段は若者が隠れて酒を飲む場所になっており、周辺には酒瓶が転がっていた。旧政権時代も殺人事件などが発生した場所だ。

 その周辺住民からバグダッドの中央救急センターに「アジア系の男性の遺体が放置されている」と連絡があったのは、30日の日没直後(日本時間31日未明)ごろ。イスラム教の断食明けの食事(イフタール)が終わった後だった。

 同センターのジャワッド・カードム所長(42)は直ちに救急車を急行させた。救急隊員のラエド・アブドルマジッドさん(27)によると、遺体は首の部分で切断。うつぶせにされた背中に頭部が置かれ、その上に星条旗がかけられていた。星条旗と首の周りには、血がべっとりと付いていた。 - 10月31日21時34分更新


◆記事2:香田さん殺害、首相「テロとの闘いを継続」(読売新聞

 

 イラクで武装組織に拉致・拘束されていた香田証生(しょうせい)さん(24)(福岡県直方市)が31日未明(現地時間30日夜)、バグダッドで遺体で発見された。遺体は首を切断されており、日本政府は同日午前、指紋照合によって香田さんであると確認した。 小泉首相は、香田さん殺害を厳しく非難するとともに、「断固たる姿勢でテロとの闘いを継続する」との声明を発表した。政府は、事件の解明と再発防止に全力を挙げる。また、イラクで人道復興支援にあたっている自衛隊の派遣期間は予定通り延長する方針だ。 - 10月31日21時30分更新


◆記事3:■地元『日本政府は冷淡』  (東京新聞)

 

「日本はちょっと冷淡では?」。イラクで拉致された香田証生さんとみられる遺体が見つかったとの報道を受け、地元では、事件発生直後に小泉純一郎首相が「テロに屈することはできない」と語るなど、テロに対する強硬姿勢が突出した感のある日本政府の対応を疑問視する声も聞かれる。

 主要政党の一つイラク・イスラム党幹部のソハイブ・ラウィ氏は「小泉首相は当然ながら犯人側の要求を受け入れるなどとは言えない。しかし、あんなに強い調子で言う必要はなかった」と振り返る。

 「『人質を殺すな』と強調する声明も出せたはず。それと同時に、フランス政府のように水面下で交渉のチャンネルを開くよう努力することは可能だ」とラウィ氏。

 イスラム聖職者協会幹部のサバハ・ジャセム氏も「小泉首相の発言は賢明でなかった。もし、犯行グループが身代金目的なら、あれで問題ない。しかし、今回はとても過激な姿勢で知られるグループだ。彼らを挑発する必要はない」と語る。


◆コメント:中東問題で安易に「テロリスト」という言葉を用いてはいけない。

 

 記事3に補足説明を加えたい。

 4月に日本人3人が人質に取られた時と、今回と小泉首相の発言はハンを押したように同じだった。

 前回も今回も犯人は「自衛隊を撤退させないと、人質を殺す」と脅迫してきた。
 これに対する、小泉首相の第一声は「自衛隊は撤退しない」つぎに、「テロには屈しない」というものだった。そして、人質が殺された今もなお、記事2に書いて有るとおり「テロとの戦い」を口にしている。

 英語に、Everything is relative.(全ては相対的である)という表現がある。

 イスラム諸国にしてみれば、まず、第2次世界大戦後、いきなり、かつ、無理矢理パレスチナの地に住んでいた住民を追い出して、国家をつくり、以後、パレスチナ人を徹底的に武力で殺し続けてきたイスラエル人が、イスラム全体に対する「テロリスト」である。

 そして、そのイスラエルを支持するのみならず、石油を狙って、大量破壊兵器という言いがかりをつけ、イラクに侵略し、毎日何十人という一般市民、しかも多くは女子供をヘリコプターから銃撃して、肉片にしているアメリカこそ、「テロリスト」なのである。イラクはそのテロリストに反撃してる、という意識である。

 だから、小泉首相がいきなり、犯人グループを「テロリスト」呼ばわりしたのは、イラク人の過激派にしてみれば、「冗談じゃない。こちらこそ、テロリストに毎日国民を殺されている。そのテロリストの味方をしているのが、日本じゃないか」という気持ちであったろう。

 小泉首相は、自分の無知から不必要に犯人グループを刺激したことが、分かっていないのである。


◆死体は星条旗にくるまれていた。

 

 全てのイラク人が同様に考えているかどうかは別として、特に武器を持ってアメリカに反撃している連中が、日本をアメリカと同様と見なしていることが、非常に端的に現れている。

 殺された青年に不注意があったことは否めないが、小泉政権があまりにも米国追従、アメリカべったりの政策をとってきた、ツケが回って来始めた兆候ではないだろうか。

 最近知ったが、ブッシュは小泉首相のことを、本人が居ない時(つまり、普段)は、「サージェント(軍曹)小泉」と呼んでいるのだうだ。将官の命令には、何でも従う、下士官の「小泉軍曹」なのである。これほどの国辱があるか?

 更に、重要なことは、一昨日の日記に書いたとおり、日本はアラブ・イスラエル(ユダヤ人)どちらとも仲良くしておかなければ、海外で上手く行かないという、事実である。

 何しろ石油の8割は中東から輸入しているのだし、世界の商売を支配しているのはユダヤ人だ。どちらもないがしろにはできない。

 安易に中東に自衛隊を派遣してしまったが為に、このバランスを崩して、アラブ・イスラム世界の敵意の的になってしまったのは、完全に小泉首相の非常識、不勉強の結果である。


◆自衛官が500人もサマワにいて、やっているのは「給水活動」

 

現在、自衛隊がサマワで行っていることと云えば、給水活動ぐらいのものなのだ。しかも、自衛隊が居なければ、飲料水が出来ないわけではなく、サマワには立派な浄水場があり、陸上自衛隊のトラックは、そこに行って、水を貰ってきて配るだけであり、そんなことは、日本から500人も軍隊が行かなくても、イラク人が自分で出来る。却って、地元の運送業者の仕事を奪ってしまっている訳である。だから、イラク人は少しも有り難がっていない。

 にも関わらず、小泉純一郎内閣総理大臣は、自衛隊の派遣期間を延長するとか、人数を500人から1000人に増員するとか云っている。全く意味がなく、かつ自衛官の生命を徒に危険に晒すだけである。


◆「大本営発表」を伝えるだけのマスコミ。

 

今回の人質事件で露呈したが、日本のマスコミはイラクでの情報収集能力がない。専ら、政府の発表を伝えるだけだ。人質事件はサマワで起きたのではないが、自衛隊の活動を監視する日本人のマスコミはサマワには一人も居ないのである。

 普段は何と、市ヶ谷の防衛庁で開かれる記者会見で防衛庁の広報担当者が読み上げた原稿をそのまま口にするだけなのである。

 我々は、詳しい情報を知りたければ、世界の通信社へのリンク国営クウェート通信(KUNA)アルジャジーラ(英語版)などを読まないと、現地の本当の惨状が分からない。英語を読むのは面倒だが、今は英辞郎とか、便利なツールがいくらでもあるのだから、特に若い人は頑張って読んで貰いたいものだ。


2003年10月31日(金) 「渋谷で少女30人に売春強要 容疑で男女3人を逮捕」 1億総淫乱化か。
2002年10月31日(木) スポーツマンはずるいやつが多い。

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