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2012年06月17日(日) |
大飯原発再稼働と聞いて思いだした二人の賢人の言葉。 |
◆大飯原発安全対策って・・・。
言うまでも無いのですが、福島も含めて国内の原発は絶対安全で、
原子炉格納容器が地震で壊れることはあり得ないといわれていました。
政府の御用学者で東大教授のこの人。
大橋弘忠東大教授。平成17年のこの討論会で、
原発否定の小出裕章京都大学原子炉実験所助教を鼻先でせせら笑い
プルトニウムを飲んでも平気とか絶対に原子炉は壊れないと言って板人ですが、
東日本大震災の後一度も姿も聞かなければコメントも聞きません。
「格納容器は壊れないしプルトニウムは飲んでも大丈夫」
これほど言い切ったことが全部外れたのですから、何か言うべきですが、
それはともかく、大橋氏は、経産省、総合資源エネルギー調査会で様々な委員会に属していた人です。
日本国が保証する、原子炉の安全がどの程度のものか容易に推察できます。
◆東日本大震災並の地震と津波に耐えられることは意味を為さない。
首相は、大飯原発は仮に、福島原発が受けたような、地震による揺れや、津波を
受けても大丈夫だ、と何が根拠か知りませんが(まあ、ストレステストでしょう)
「保証し」ていましたけど、この時点で既に想定が甘いですよね?
どうして、東日本大震災を上回る大地震が起きるかも知れない、という可能性を
排除してしまうのでしょう。マグニチュード9の地震は、地震学の専門家ですら、
予想をしていなかった。東北大の地震研究所の地震計は、針が振り切れて測定不能になりました。
ならば、今度はさらに想定外の強い地震に襲われるかも知れない、と考えるべきです。
それに、福島第一原発は東日本大震災の震源から178キロも離れていたけれど、
活断層の専門家、東洋大学の渡辺満久教授(変形地質学)によると、
大飯原発のよりによって原子炉直下に断層があるらしい、とのこと。
これが動いたら、どんなに建物を丈夫にしておいても、土台の地面がずれてしまうので、
建物の耐震構造など、意味を持たない。といいます。つまり、一旦、大飯原発原子炉直下の
活断層がずれて、大飯原発の原子炉圧力容器や格納容器が破壊されたら、福島と同じように、
大気注に大量の放射性物質を放出することになる。
ド素人の私、しかも理数系の思考が極めて苦手な私ですら、それぐらいは分かります。
しかし、政府や関西電力は大飯は、「安全」だと。
これほど、精根尽き果てた感じがするのは小泉が大勝した2005年9月11日以来です。
◆二人の賢人の言葉を思い出しました。
それは、日本の倫理学者、和辻哲郎先生が、戦後お書きになった、
鎖国--日本の悲劇の序文です。
次の部分です。
太平洋戦争の敗北によって日本民族は実に情ない姿をさらけ出した。この情勢に応じて日本民族の劣等性を力説するというようなことはわたくしの欲するところではない。
有限な人間存在にあっては、どれほど優れたものにも欠点や弱所はある。その欠点の指摘は、人々が日本民族の優秀性を空虚な言葉で誇示していた時にこそ最も必要であった。
今はむしろ日本民族の優秀な面に対する落ちついた認識を誘い出し、悲境にあるこの民族を少しでも力づけるべき時ではないかと思われる。
しかし人々が否応なしにおのれの欠点や弱所を自覚せしめられている時に、ただその上に罵倒の言葉を投げかけるだけでなく、その欠点や弱所の深刻な反省を試み、
何がわれわれに足りないのであるかを精確に把握して置くことは、この欠点を克服するためにも必須の仕事である。
その欠点は一口にいえば、科学的精神の欠如であろう。
合理的な思索を蔑視して偏狭な狂信に動いた人々が、日本民族を現在の悲境に導き入れた。
がそういうことの起り得た背後には、直観的な事実にのみ信頼を置き、推理力による把捉を重んじない、という民族の性向が控えている。
推理力によって確実に認識せられ得ることに対してさえも、やって見なくては解らないと感ずるのがこの民族の癖である。
それが浅ましい狂信のはびこる温床であった。またそこから千種万様の欠点が導き出されて来たのである。(注:色太文字は引用者による)
「この民族の癖」は全然変化していないように思います。
もう1つは、物理学者の言葉です。
この世には、計り知れないものが二つある。宇宙の大きさと、人間の愚かしさだ。(アルバート・アインシュタイン)
誠に残念です。
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