JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆「紅白歌合戦」を見ていて考えた。 紅白歌合戦の熱心な視聴者ではないが、今年は、どうなるかと思って見ていたら、 ◆科学的・合理的思考の欠如 世の中、あまりにも「科学的合理性」や「論理」「客観性」を強調すると冷酷な印象となる。 和辻哲郎「鎖国 日本の悲劇」序文より これは、当時、普通の日本人でも「アメリカと戦争などして、勝てる訳がない」と感じていた人が大勢いたのに、 一部の、恫喝的な狂信的な人々の所為で、「当たり前」のことを口にだすと「非国民」呼ばわりされたり、 しまいには、「大和魂」さえあれば、竹槍でB29を撃墜できる、と本気で信じていた人が実在した、という状況を指している。 今の日本人は、そこまでアホとは言わないが、「紅白歌合戦」を見ていて、喜んだ方には申し訳ないが、 いくら、「頑張っ」ても、「未来を信じ」ても、放射性物質を無効化することはできないのである。 2011年3月11日の地震による、地震そのもの、又、津波による被害、犠牲者だけでも、 史上最大規模の国難であることは間違いないが、もしこれだけだったら、日本人は 時間がかかっても、元通りかそれ以上に復興・開発してしまう、とてつもない能力と勤勉性を 有しているが、原発事故だけは、どうしようも無い。 人類は放射能を消す技術をもっていないのである。福島第一原発から溶融した核燃料は 圧力容器底部を溶かし、さらには、小出裕章京都大学原子炉実験所助教によれば、多分、格納容器も溶かし、 地面に落ちて、「どこかに」存在し、大気に直接触れている。 従って、これを拾い上げて、再び密閉した容器に入れるか。或いは、 溶け落ちた地中で、完全に周り中を固めてしまわないと汚染は続くのである。 消費税、武器輸出三原則、TPPも、既に弊日記・ブログで取りあげたとおり大問題だが、 福島原発の溶融した核燃料が今どうなっていて、どのように処理するのか、はっきりした 方針が立たず、したがって、具体的な行動予定も策定できていないのが、 日本国にとって、最大の問題である。 歌や音楽や、諸々を楽しむ事は人間にとって大切だが、だからといって 最大の問題を忘れたり、意識から排除しては(したほうが、樂だが)いけないのである。 それは、人間が勝手に決めた暦で2011年が2012年に変わっても、 全く変化しない。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2010年12月31日(金) 【音楽】「JIROの独断的日記・ジルベスター・コンサート」。モーリスアンドレ、モーツァルト:オーボエ協奏曲、他。
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