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JIROの独断的日記
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2003年12月31日(水) 「考えろ、考えろ、考えるんだ」

今年は、1年中、戦争のことを考えていたといっても過言ではない。もちろん、毎日起きている間じゅう、イラク戦争のことを考えていられるわけは無いけれども、私のこれまでの半生で、これほど、戦争に反対するという明確な意思を公に表示した事は無かった。

ENPITUの「時事・社会」ジャンルに登録されている他人の日記は滅多に読まないが、先日たまにはとおもって、読んでみると、「一つの事しか考えられない人の事を狂信者というのだ」などというチャーチルの言葉を引用していた。イラク戦争反対、自衛隊の海外派遣反対と何度書いたか分からない、私のことを皮肉っているのであろうか?

一つの事しか考えていないわけではないが、あまりにも重要な事は何回でも取り上げざるを得ない。たかがこれぐらいで狂信者扱いされては、たまったものではない。タダでさえ大衆は、そして、特に日本人は深刻な事を敢えて忘れてしまいたがるものだから、多少、くどすぎるぐらいでちょうどよいのだ。

表題に掲げた「考えろ、考えろ、考えるんだ」はIBMの初代社長、ワトソンという人物の言葉だそうだ。私の今年の心境に最も近い。自分に対しても言い聞かせたが、私欲で頭が一杯の政治家や、マスコミのバカな論説を書いている連中や、世間の人々にもっと、ものごとを真剣に考えてみろ、といいたかった。


    何故、アメリカはイラクに戦争を仕掛けなければならないのか?
    何故、アメリカは、劣化ウラン弾で、イラクの子供をガンにするような残酷な国なのか?
    何故、アメリカの行為が明確な国際法違反であり、人道的にも野蛮なのに、日本はそれを支持するのか?
    何故、大量破壊兵器がないことがわかったのに、世界はもっとアメリカを非難しないのか?
    何故、世界で最も大量かつ多種の大量破壊兵器を持つアメリカは、国連の査察を受け入れなくてよいのか?
    何故、アメリカの嘘がばれた後でも、日本は、アメリカを支持しつづけるのか?
    何故、いまだに、戦争状態にある国に、自衛隊を派遣したら、集団的自衛権の行使となり、違憲であるのに、これに賛成できるのか。

と、挙げればきりが無い。これは一例に過ぎず、絶えず、国や政治家の動きを見て、何故?という意識をもつ事と、「起きてしまった事は仕方が無いではないか」という考え方ではなく、「本来、どうあるべきか」という基準を持って考える事は大切だ。

「考える」ことの一種だが、「想像すること」も極めて大切な習慣である。我々は、日本の、暖かい部屋で、日本の食べ物を前に正月を迎える事が出来る。しかし、先般、クウェートに発って行った航空自衛隊の先遣隊は、遥かかなたのクウェートで、家族とはなれ、きっと、家族の写真などを眺めて、寂しさを紛わせているに違いない。

留守を守る奥さんや子供さんたちもパパのいない正月を迎えるのである。しかも、彼の地へ赴いた夫や父親は生命の危険を冒すのである。

自衛隊を派遣することに賛成した、政治家や、マスコミや、国民の中でそんな自衛官やその家族たちの様子と心境を、この正月の間に想像する人間が、何人いるのだろうか・・・・?



本年も、私の拙い日記を読んで下さった方々にお礼を申し上げます。
どうぞ、良いお年をお迎えください。


2002年12月31日(火) 今、現実にある幸福を見出す。

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