JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆日本が世界の笑いものになっているわけではありません。The Economistはかなり中国に対しても辛辣です。 アメリカの新聞は、元々あまり公平ではなく(特にニューヨーク・タイムズ東京特派員は、日系人の癖に ◆The Economist:Out but not over(Sep 24th 2010) 遂に、日本と中国の揉め事は、経済からナショナリズムへと発展してしまった。 「船長の行動に計画性が認められない」 ことを、不起訴処分の理由としているというが、本当のところは、 中国漁船の乗組員と船長が逮捕された後の中国のすさまじい反応によるものと思われる。 中国人が逮捕されてから、中国政府は日本に、「船長と乗組員を早く帰せ」と何度も 繰り返し圧力をかけ、しかもそれはどんどんエスカレートしていった。 中国は、日中間の閣僚級以上の交流を中止し、更に、4名の日本人を軍事地区での違法な 映像撮影を行った、という理由で拘束した。 また、中国は日本に対して、ノート・パソコンから自動車まで、製造に必要な、 レア・アースの輸出を禁止すると通告しが、これはとりわけ不法な行為に思われる。 23日(木)、中国政府は(レア・アースの)輸出を禁止した事実はない、と、しきりに強調したが、 それは本当かも知れない。つまり「公式の」輸出禁止令は発しなかったのかも知れない。 だが、中国のように非公式のルールが沢山存在する国では、輸出業者は、とりわけ政府が日本と 揉めているときに、逆らわない方が無難だ、と感じたであろう。 本質的には、尖閣諸島をめぐる争いだけが問題なのではなく、中国は日本以外の 中国と領土問題を抱えている国々(特に南シナ海で)に対して、恫喝的メッセージを発したのだろう。 南シナ海の領有権に関して中国は、台湾、フィリピン、ブルネイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム と争っているのだ。 そして、中国は日本の菅直人政権に、人も住んでいない小さな尖閣諸島の領有権をあくまで主張するのか 長期的視点から中国との経済関係をとるのか、難しい決断を迫ったつもりなのだろう。日本は 中国との間で、領土問題に関して屈したわけではない、といいたいようだが、 今回のご都合主義の決定は、かなり長く尾を引くであろう。 中国にとっても今回の行動は、本人達は分かっていないようだが、一つの試金石であった。 中国の態度は、国際社会における責任ある国家としての未成熟度を露呈してしまったし、 国是としている「平和的発展」が口先だけのものであることが明らかとなった。 領土問題を解決するときには国際社会のしきたりをキチンと守る、他の諸国は皆、中国の態度を 不快に感じている。 中国の日本に対する通俗劇のような反応は、尖閣諸島問題は彼等にはまだ処理しきれない不釣り合いな 難題であることを示すと共に、両国がお互いに納得の行く結論に到達することを不可能にしてしまった。 とりあえずに危機は去ったが、この解決法は日中両国に暫く冷え切った関係をもたらすであろう。 最近まで、日中両国は互いに貿易関係を促進し、両国共に景気が良かった。2009年から中国は日本にとって 最大の輸出国であった。そして政権交替が実現し、民主党は最も親中国的な政党だった。 これら全ての友好的関係は、失われた。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2009年09月26日(土) 気が乗らないときには、日記・ブログ更新しないことにしました。
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