外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
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2010年09月15日(水) 「リーマン・ショックから2年目」に「6年半ぶりの日銀介入」。

◆記事1:米経済に今も傷跡=住宅市場、回復に遅れ―リーマン・ショック2年(時事通信 9月13日(月)15時32分配信)

証券大手リーマン・ブラザーズが住宅バブル崩壊のあおりで破綻(はたん)してから、15日で2年。

金融危機で冷え込んでいたウォール街(米金融街)のビジネスは、企業合併・買収(M&A)が増加するなど活気が戻りつつある。

ただ、住宅市場の回復は遅れ、中小金融機関の破綻も後を絶たない。リーマン・ショックの後遺症は今も残っている。

ウォール街をにぎわすM&A。調査会社ディーロジックによると、8月の買収総額は世界全体で2834億ドル(約24兆円)に上り、

前年同月から倍増した。米金融当局による事実上のゼロ金利政策のおかげで、資金調達コストが低下していることが背景にある。

だが、ウォール街の復調とは裏腹に、家計や中小企業の資金繰りは厳しい。

不況の長期化と雇用情勢の冷え込みが原因だ。金融機関も「焦げ付きを警戒して、既存の顧客以外には貸したがらない」(米金融関係者)。

とりわけ住宅ローンには慎重で、住宅市場が回復しない一因となっている。


記事2:82円台突入で円売り介入=財務相「急激な円高、看過できず」―日本単独6年半ぶり(時事通信 9月15日(水)10時52分配信)

政府・日銀は15日午前、急激な円高を阻止するため、東京外国為替市場で円売り・ドル買いの為替介入に踏み切った。

これを受け、15年3カ月ぶりの高値となる1ドル=82円台後半で推移していた円相場は、一時85円台まで急落した。

介入は1000億円を大きく上回る規模とみられる。為替介入は2004年3月16日以来、6年半ぶり。

米欧の通貨当局との協調はなく、日本単独で実施した。

野田佳彦財務相は介入実施直後に緊急記者会見し、

「足元の動きは経済、金融の安定に悪影響を及ぼし看過できない問題だ」とした上で、

「過度な変動を抑制するため為替介入を実施した」と明言。

さらに、「必要な時には介入も含め断固たる措置を取る」と改めて市場を強くけん制した。

米欧は輸出拡大を狙って自国通貨安を容認しており、日本が介入する場合は海外通貨当局の理解が不可欠と見られていた。

これについて野田財務相は、日本単独で実施したことを認めた上で、

「必要な関係当局と緊密な連携は取っているが、それぞれどういう反応を示しているのかはコメントを差し控えたい」と明言を避けた。

白川方明日銀総裁もほぼ同時に、「為替市場における財務省の行動が為替相場の安定的な形成に寄与することを強く期待している」

との談話を発表。

日銀としても「今後とも金融市場に潤沢な資金供給を行っていく方針だ」とし、

介入により市場に放出された円資金を利用し、強力な金融緩和環境を維持する姿勢を示した。

具体的には、本来、金融調節で吸収すべき円資金を市場に放置するとみられる。

菅直人首相はこれまで、「円高の急速な進行と長期化は経済・金融の安定に悪影響を及ぼすため看過できない」

との政府見解を表明。「必要な時には為替介入を含む断固たる措置を取る」と述べ、介入も辞さない構えを見せていた。


◆コメント:奇しくもリーマン・ショックからちょうど2年後に、6年半ぶりの為替市場介入となった。

日銀は東京市場に続き、ロンドン、ニューヨーク市場でも介入を続けている。

流石に、6年半ぶりの介入初日は、マーケットに「耐性」が無いから、ドル高・円安となった。

しかし、問題の根源は、「ドル売り」である。記事1に示したとおり、今日(9月15日)は、

アメリカの巨大証券会社、リーマン・ブラザースが破綻した「リーマン・ショック」からちょうど2年目である。

アメリカの景気は好転しないが、結局、リーマン・ショックの影響が残っている。不動産価格が低迷したままなので、

サブプライムローンを組んだ人々は、所有する不動産を売っても、ローンを返済できない。

このため、アメリカでは普通の事である、、職を探して自由に国内を移動する、ということができないので、

雇用を失った人が、他の土地へ言って職を見つけることができず、失業したままとなる。この雇用情勢の悪さが、

アメリカ経済の回復をさらに遅らせている。


2年前、リーマン・ブラザーズが破綻した際、こんなことをしたら影響が大きすぎると書いた。

「米証券大手リーマン、破産法適用申請へ」←三菱UFJか三井住友か、みずほが潰れたようなものです。超一大事です。ココログ

それはともかく、8月10日のFOMC(Federal Open Market Committee=連邦公開市場委員会)で、反対するメンバーもいたが、

最後は議長のバーナンキの決断で、アメリカは追加的金融緩和を決めた。


日銀は8月30日に臨時の金融政策決定会合を開き、金融緩和策の強化を発表した

しかし、円高は収まらず、民主党代表選が終わるのを待ちかねていたように、今日(9月15日)

為替市場介入を実行した。昔の介入は、介入したかどうか、旧大蔵省も日本銀行も、はっきり言わなかったが、

今日は記事2に書かれているとおり、介入開始後、財務相が記者会見を開き、

白川日銀総裁が、「総裁談話」を発表した。

このような介入の仕方は、初めてである。しかし、それは枝葉末節である。


介入が効果を持続できるか。

多分、無理であろう。問題の本質は米国経済が好転しないことよる「ドル売り」である。

また、欧州財政危機への不安から来る「ユーロ売り」である。

日本とて、デフレを克服できず、決して世界で唯一景気が良い国でもなんでもないのだが、

相対的にリスクが少ないと思われている。

さらに、アメリカもEUも自国通貨が安くなった方が、輸出企業にとって有利である。

日本の輸出企業に取っては円安が有利であることと同じ原理である。

1ドル=80円では、1台1万ドルの自動車は80万円だが、円安で、1ドル=100円になれば、

同じ1万ドルが100万円になる。


アメリカやユーロ圏の輸出企業にとっては、円高・ドル安或いは、円高・ユーロ安、の方が

有りがたい。従って、皆自分の事しか考えていない訳だが、日銀が介入により、極端に円安に

しようとしても、邪魔するだろう。


久しぶりの介入なので、マーケットは反応したが、やがて慣れてくる。

謂わば、日銀介入に「耐性」ができるのである。

一旦円安に転じた相場もやがて再びドル安・ユーロ安・円高に戻り、80円を割り込み、

歴史的安値、79円75銭を更新する可能性が高い。

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2009年09月15日(火) 「米大統領、金融規制改革に決意=「歴史繰り返さない」−危機1年で演説」←謝罪は無いの?
2008年09月15日(月) 「米証券大手リーマン、破産法適用申請へ」←三菱UFJか三井住友か、みずほが潰れたようなものです。超一大事です。
2007年09月15日(土) バッハ「イタリア協奏曲」をピアノ、アコーディオン、そしてジャーマン・ブラスで。他、楽しい曲
2006年09月15日(金) 「<米議会>靖国神社遊就館の展示に変更求める ハイド委員長」←「安倍総理」、どうするのですか?
2005年09月15日(木) 「郵政否決で解散は違憲」 選挙無効求め宇都宮市議提訴←論理は正しいのです。
2004年09月15日(水) <米国務長官>イラク大量破壊兵器情報の誤り認める←ブッシュ、小泉、辞任せよ。
2003年09月15日(月) 「福岡の一家殺害、魏巍被告が殺害関与認める供述」中国人留学生の入国条件を厳密化すべきである。
2002年09月15日(日) 同時通訳に関わる思い出

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