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2008年09月15日(月) |
「米証券大手リーマン、破産法適用申請へ」←三菱UFJか三井住友か、みずほが潰れたようなものです。超一大事です。 |
◆記事:米証券大手リーマン、破産法適用申請へ=政府支援なく救済交渉決裂−金融界に動揺(9月15日13時53分配信 時事通信)
【ニューヨーク15日時事】米証券4位のリーマン・ブラザーズは15日、
連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用を申請すると発表した。
米国の低所得者向け高金利型(サブプライム)住宅ローンの焦げ付き危機に伴う信用不安などの影響で、
同社は2・四半期連続で大幅赤字を計上、経営破綻(はたん)に追い込まれた。
1850年設立の老舗リーマンの破綻は米金融業界全般に大きな動揺をもたらし、
世界の金融市場に深刻な影響を与えるのは必至。サブプライム問題で傷ついている米金融業界では、
破綻が連鎖する可能性もあり、米国は戦後最悪の金融危機に直面した。
リーマンは、住宅ローン債権や商業不動産などへの関連投資で巨額の評価損を計上。
今月10日には、不動産関連投資の大幅圧縮や業績好調の投資運用部門の売却など、経営再建策を発表したばかり。
しかし、頼みの綱だった韓国金融機関との増資交渉が決裂。
財務状況の抜本的な改善が見込めないまま、株式市場で売りを浴び続けた。
事態を憂慮した米政府、連邦準備制度理事会(FRB)は12日以降、
欧米の主要金融機関の首脳らをニューヨーク連銀に集めて救済策を早急にまとめるよう要請。
米大手銀バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)や英金融大手バークレイズなど複数の金融機関によるリーマン買収の可能性を探った。
しかし、民間金融機関が求めた公的資金投入を政府側が拒否。最後まで折り合えなかった。
◆コメント:冗談じゃないよ。リーマンを潰すか? 世界中がパニックに陥るぞ。米政府よ。
このニュースを読んだ時に、私は我が目を疑いました。
リーマン・ブラザーズというのは、世界最大の証券会社(投資銀行)のひとつ。
サブプライム関連商品に多額の投資をしていたのですが、サブプライローン関連商品の価格は下がるばかり。
これで、世界中の金融機関をはじめ、投資家は大損していたのですが、リーマンは半端じゃなかったわけです。
評価損を埋めようとすると、自己資本、つまり会社の元手を取り崩す。資本金が足りなくなったから、あちこちに
出資してくれるよう交渉をしていたのです。記事にあるとおり、韓国の金融機関と話がまとまりそうだったのですが、
結局失敗しました。
そして、私はどうも信じられないのですが、この巨大金融機関が破綻したら、まず米国で連鎖的に金融機関が潰れ、
金融恐慌をもたらす怖れがあるのに、米国政府は公的資金を注入して、リーマンを救済しようとしない。
アメリカは、徹底的に資本主義・自由主義原理にこだわる国で、リーマンという一民間会社が潰れるからと言って、
税金を使う訳にいかない、という論理です。しかし、先日、政府系住宅金融会社のファニーメイとフレディ・マックには、
公的資金を注入し、国有化しました。この件に関しては先日、
「米の住宅金融2社、公的管理へ 米史上最大級の救済に」←やらないよりマシだが、決定が遅すぎる。(ココログはこちら)
に書きました。
ファニーメイとフレディ・マックも潰れたら大変ですが、リーマンを潰すとは。世界に迷惑がかかります。
日本も無関係ではありません。金融庁は、15日(月)に通達を出しました。
リーマン・ブラザーズ証券株式会社に対する行政処分について
内容の詳細まで分からなくてもいいです。とにかく、金融庁が休日に通達を発すること自体、非常に異例なことなのです。
これだけでも、リーマン破綻、という事態の深刻さを端的に示しています。
私は、先日の記事でも書きましたが、こういう超巨大証券会社、投資銀行に対して、アメリカ政府はさっさと公的資金を注入すべきだ、
と、昨年から主張しています。記事の最後にあるとおり、欧米の民間金融機関も米政府の公的資金投入を望んでいたのです。
これを米国政府は拒否したといいます。資本主義のモラル、自己責任の原則を重視するのにも、ほどがあります。
16日以降、日本でも株が暴落する可能性があります。下手をすると世界の金融システムが大混乱します。
米国政府はそこのところをよく考えて欲しいと思います。
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