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2010年08月25日(水) |
【音楽】初めてとりあげます。「ドビュッシー」今日は主にピアノ曲。 |
◆これまで一度も取りあげていません。
私の日記・ブログで、音楽記事は随分多く、音を引用し始めたのは2006年からですが、
フランスの作曲家、クロード・ドビュッシーを取りあげるのは、多分初めてです。
理由は、私があまり好きではないからです。
ドビュッシーに限らず、ラベル、フォーレといった、フランス音楽はどうも性に合わないのか、
ベーム=ウィーン・フィルで高校生の頃にベートーヴェンの「運命」を聴いたときほどの「劇的」ともいえる
感動を覚えたことがありません。
しかし、最近、ふとしたきっかけから、ドビュッシーのピアノが良いなと思う演奏を聴きました。
ただ、それは、ドビュッシーの作品のなかでもかなり難解な曲です。
私も正直言って殆ど知らなかったので、知ったかぶりができません。
なので専門家の評価を書いておきます。
音楽評論家、吉田秀和氏の著書、LP300選のドビュッシーの項を読むと
次のように書かれています。(新潮文庫版、230ページ)
ドビュッシーは単に現代芸術としての音楽の門戸をひらいたばかりでなく、我々の知るヨーロッパ音楽、千年の歴史を通じて第一級の天才だった。
(略)
彼は、一つの世界をつくりだした。
(略)
第一に言うべきことは、こういう天才の作品はモーツァルトやバッハと同じことで、どんな作品も、みな、「芸術」になりきっているので、比較選択はほとんど無意味になりがちだ、ということだ。
非常に正直に書くと、私はドビュッシーがそこまでの超弩級の天才なのか、分かりません。
但し、人によっては非常に好みます。ピアノを習っていた人で、それまでバッハ、モーツァルト、ハイドンなど、
ドイツ・オーストリア系の音楽しか知らなかった人に、ドビュッシーの曲(さほど難しくないのも沢山ありますから)
をさらわせると、まるで異なる新鮮な音の響きに夢中になることがあります。
ですので、自分の興味を拡げる意味と、もしかすると非常に気に入る方がおられるかもしれないので、
私としては「超不得意科目」のドビュッシーを取りあげる事にしました。今日はピアノ曲中心です。
◆前奏曲集 第1巻 第8曲「亜麻色の髪の乙女」
前述の通り、私はドビュッシーには全く疎いのですが、まあ、入門曲と言ったらこれでしょうね。
ドビュッシーにはショパンのように、12曲から構成される「前奏曲集」が二巻。全部で24曲ありまして、
そのなかで最も有名なのが、「第一巻、第8曲」、「亜麻色の髪の乙女」です。
元来、ドビュッシーです。日本の歌謡曲の題名(島谷ひとみ)ではありません。
早速どうぞ。引用元は、ワイセンベルク 亜麻色の髪の乙女~月の光/ドビュッシー:ピアノ名曲集です。
亜麻色の髪の乙女
La fille aux cheveux de lin
これは、何となく聴いたことがある、という方が多かったのではないでしょうか?
◆アラベスク 1、2
次も、多分、かなりの方が「どこかで聴いたことがある」と思われるでしょう
これは、音源がもう一枚別でして、ナクソスなので、安いのですが、なかなかに名演で、
ドビュッシー・ピアノ作品集第1集 です。
これに限らず、アラベスク1番を含んだCDなど無数にあります。
アラベスク第1番
Arabesque No. 1
これは流石に、いくら鈍感な私でもモーツァルト・バッハとは、全く異なる、
新しい音楽の世界である、ということが分かる気がします。
序でにアラベスク第2番。
アラベスク第2番
Arabesque No. 2
これも、ドビュッシー以前の作曲家が絶対思い付かなかった音ですね。
ドビュッシー以外には、この音はあり得ない。「○○の音でしか、あり得ない」というのは、
大作曲家に共通する所です
◆「子供の領分」という曲集から。
これは、よくピアノのおさらい会などでも聴きますが、
【演奏会評】東京音大付属音楽教室(辻井伸行氏もここの出身) 発表会。2回目。
で、小学校6年生の女の子が、最も有名な第6曲。「ゴリウォーグのケークウォーク」を、驚くほどのフォルテで弾いていました。
この曲は強弱のメリハリが無いとダメなのです。
音源が散らばって恐縮ですが、これは、ワイセンベルクの演奏です。
「子供の領分」から「ゴリウォーグのケークウォーク」
Golliwog's Cakewalk
お聴きの通り、リズムがユーモラスである感じと、前述の通り「決め所」で、フォルテが決まらないと
聴いていて、つまらないです。聴いている分には親しみやすい曲ですが、音楽というものは、弾く人は常に大変です。
◆ベルガマスク組曲というのがあります。
ドビュッシーのピアノの曲集はやたらと数が多いのですが、この「ベルガマスク組曲」も有名です。
全て名曲なのですが、典型的な「ドビュッシーの音」の一つである、「月の光」をお聴き下さい。
これもワイセンベルクです。
月の光
Clair de lune
如何にも「月の光」が音で表現出来てしまっているところが、すごい才能だと思います。
◆やたらと難しい「喜びの島」
今までのドビュッシーの曲も、決して易しくはないのですが、最後に、聴いただけで
並の難しさではない、ことがよく分かる「喜びの島」という曲をご紹介します。
これ、楽譜を見たことがありますが、訳分からないです。
まずはお聴き下さい。
喜びの島
L'isle joyeuse
こういう音が頭の中で鳴らせるから作曲が可能なわけですが、一体どういう才能なのだろう、と
思わざるを得ません。演奏する人も最初にこの曲の譜読みをするのは大変だと思いますねえ。
今日は、「超不得意科目」ドビュッシーを敢えてとりあげましたが、ドビュッシーはピアノばかりではなく、
管弦楽曲、弦楽器の為の曲、管楽器の為の曲、色々書いていますので、
忘れないウチに第二弾をやろうかと思いますが、
あまりにも不評でしたら、取り止めます。投票お願いしますね。
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