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2005年08月25日(木) |
「郵政、郵政と言われて、拉致問題の『ら』さえ聞こえてこない。」(横田早紀江さん) |
◆記事1:家族連絡会など、北への対応巡り首相に質問状提出
北朝鮮による拉致被害者の家族連絡会と支援組織の「救う会」は24日、内閣官房拉致問題連絡・調整室を訪れ、小泉首相への質問状を提出した。
北朝鮮側が提出した横田めぐみさんのものとする遺骨が偽物だったことが判明し、細田官房長官が「厳しい対応を取らざるを得ない」と経済制裁を検討する考えを示してから8か月が経過したため、質問状では、「いつまで北朝鮮の対応が変わるのを待つのか」などとして、小泉首相の回答を求めている。(2005年8月24日20時50分 読売新聞)
◆記事2:横田夫妻が応援演説 拉致議連メンバーら対象に
拉致被害者家族会代表の横田滋さん(72)と妻の早紀江さん(69)が25日、拉致議連事務局長代理で衆院東京4区から出馬する民主党の松原仁前衆院議員の決起大会で応援演説した。
横田さんらは今後、郵政民営化関連法案に反対し、無所属で大分1区から出馬する前拉致議連事務局長の衛藤晟一前衆院議員らを個人として応援する方針。
横田さんは「拉致議連に入っている国会議員は一部で、活動しているのは数人。拉致被害者を救出するため、松原氏を国会に送り出してほしい」と述べるとともに、北朝鮮への経済制裁の必要性をあらためて訴えた。
早紀江さんも「郵政、郵政と言われて、拉致問題の『ら』さえ聞こえてこない。(拉致問題が)埋没してしまっている」と語った。(共同通信) - 8月25日22時47分更新
◆コメント:小泉首相は郵政民営化の是非だけを問う極めて単純な選挙だという。
日本中が小泉首相の調子の良さに、騙されている。殆ど、集団催眠だ。
今日発売された週刊文春には、林真理子氏がエッセイを連載しているが、読んで唖然とした。
そのまま引用したら知的財産権の侵害となるが、こうなったら黙っていられない。
「あの記者会見を見て私も拍手喝采をしたひとりだ」
「こうこなくっちゃ。やっぱり小泉さんだワ」
「自分の思うことは命がけでやる。文句あっかというあの強気は小泉さんでなくては出来なかったろう」
こういう人が日本中にいるので支持率が高くなるのだろうが、誠に残念である。
「自分の思うことは命がけでやる」って、本当に小泉首相が命を賭ける訳がない。
また、「思うことを命がけでやる」のが偉大であるならば、自爆テロの実行犯は一番立派な人間なのだろう。
仮にも国政選挙、政権選挙である。郵便局単一項目で投票してよい訳がないことが、分からないのか。
サラリーマン増税はしない、といっているが、定率減税の見直しを止めるとは言っていない。
これは、実質増税だ。というようなことが、どうして分からないのか。
しかし、それよりも北朝鮮拉致被害者家族はもっと気の毒だ。完全に無視されている。
◆横田早紀江さんの嘆きはまことに尤もである。
小泉首相が、薄情なことは今更始まったことではないが、彼に引きずられて国民も拉致問題の存在を忘れて良いわけがない。
国民が忘れそうなら、マスコミが問題を提起するべきだ。
しかし、記事1は、ネットだと分からないが、実際の紙面では大手各紙とも社会面のベタ記事(下のほうに小さく掲載される記事)なのである。
それは、あたかも、政府にこの問題を取り上げるなと恫喝されているのではないかと思われるほど、不自然に小さな扱いである。
◆小泉首相は面倒くさいから誤魔化そうとしている。国民がそれに同調したらダメだ。
今更言うまでも無いことだが、北朝鮮は、日本国の主権を侵害し、工作員が不法に入国して、一般市民を拉致するという言語道断の犯罪を犯しており、金正日はそれを公式に認めているのだ。
ところが、日本政府は小泉首相の2回目の訪朝で、最初に連れ戻した5人の家族を連れ帰った時点で、もうこの問題を終わりにしようとしている。
誘拐された自国民を他国から救い出すという当たり前のことをとりあげず、郵政民営化だけが今回の選挙の争点だという論理は、私にはどうしても理解出来ない。
記事2で東京4区から立候補する松原仁前衆議院議員は、ずっと拉致問題に携わってきた数少ない国会議員なので、横田早紀江さんは応援演説に立ったのである。
今一度繰り返す。
小泉純一郎内閣総理大臣は北朝鮮による日本人拉致問題は既に片付いた事にしようとしている。
国民は、郵政一点張りの彼の調子良さに同調し、横田さん達のことを忘れてはいけない。
救う会全国協議会のサイトにあるこの声明文(他にも何度も政府に要求を出しているのだ)ぐらい、読んでもいいでしょう。
2004年08月25日(水) 「宿営地付近への着弾確認 サマワ、陸自標的を裏付け」 安全確保義務がイラク復興支援特別措置法で定められている。