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JIROの独断的日記
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2010年08月26日(木) 【音楽】ドビュッシーの不思議な音の世界の続き。フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、カルテット、オーケストラ。

◆自分であまり面白くないと思っている音楽を、敢えてご紹介するわけ。

私は昨日書いた通りドビュッシーやフランス音楽が、あまりピント来ません。

音楽を「分かる、分からない」というのは間違いだ。「好きか、嫌いか」だ。

という意味のことを故・岩城宏之さんが、散々書いておられて、そう割り切ろうと思うのですが、

私は、どうしても「二大コンプレックス」がありまして、一つは、

「フランス音楽がピンとこない。」こと。もう一つは「ブルックナーが全然面白くないこと」です。

別にそれでもいいのですが、何とか好きになりたいという気持が何処かにあります。

無理はしませんけども、子どもの頃、初めてブラームスの交響曲第一番を聴いたときに、
なんて退屈な曲だろう。

と感じたのをはっきりと覚えていますが、今は大変好きなのです。

だから、食わず嫌いはいかんな、と思ってます。

ブルックナーはここに載せるには長すぎるので、とりあえず「不得意科目」のドビュッシーを

続けます。私の夏休みは、のこり3日ですので、どうか音楽が2日続くのを勘弁して下さいませ。


◆ピアノ以外のドビュッシー作品。

昨日はもっぱらピアノ曲を取りあげました。今日は色々です。

私が、「ドビュッシーの音楽ってのは不思議なもんだな」と最初に驚いたのは、

無伴奏フルートの独奏曲、「シリンクス」(Syrinx=パンの笛)という曲を聴いたときです。

これは、ありとあらゆるフルート吹きが録音しているので、お薦めしようが無いのですが、

この一曲だけなら、iTunes Storeでも良いのではないかと思います。

ドビュッシー/ゴーベール/ラヴェル:フルートとピアノのためのフランス音楽(←クリックするとiTunesが起動します)の中の、Syrinxです。

まあ、クリックする前に音楽を聴いて下さい。


シリンクス(Syrinx)



Syrinx



こういう音楽を書いた人はドビュッシー以前にいないわけですね。完全に独自の世界。

それは分かります。


次はクラリネットです。

ドビュッシーのクラリネットというと、「クラリネットのための第1狂詩曲」というのが有名なのですが、

その陰にひっそりと隠れた、短いけれど、美しい曲があります。2分足らずなんですが。

両方共に、French Clarinet Rhapsodyに収録されてます。993円。

クラリネットとピアノの為の小品



Petite Piece pour clarinette et piano



次は晩年に書いた3つのソナタです。「ヴァイオリン・ソナタ」。編成が変わっているのですが、「フルート, ヴィオラとハープのためのソナタ」、

そして、「チェロ・ソナタ」です。

これはまとめて一枚に収録されています。3つの最後のソナタ

HMVとTOWER RECORDSは同じく2,940円。Amazonは品切れで高いです。



ただ、ヴァイオリンソナタは、かつて何度もお薦めした、安永徹さんのデュオ・コンサートから。

残念ながら今は品切れのようです。


ヴァイオリン・ソナタ 第三楽章



Debussy Violin Sonata Finale



紹介しておきながら、何ですが、どうもピンとこないなあ、同じCDの冒頭には全然時代が違う、バロックですけど、

コレルリのヴァイオリンソナタが収録されていて、どうもこちらの方がしっくり来るのです。


コレルリ:ヴァイオリン・ソナタ 第一楽章



Corelli Violin Sonata 1st Movement



これはすんなり馴染めるのですけどね・・・・。まあ、そんなこと言っても仕方がない。

次のドビュッシー作品は、


フルート, ヴィオラとハープのためのソナタ 第三楽章



Sonata for Flute, Viola and Harp Finale



最後は「チェロ・ソナタ」です。


チェロ・ソナタ 第三楽章



Cello Sonata Finale



更に、少し編成が大きく、と言っても弦楽四重奏ですが、ドビュッシーは1曲だけ書いています。


音源は、ドビュッシー&ラヴェル:弦楽四重奏曲です。

弦楽四重奏曲 ト短調 作品10-1 第一楽章



Debussy: String Quartet In G Minor, Op. 10 - 1. 1st Movement



これなども、古典派(狭義の「クラシック」ですね)の作品と比べると、如何に斬新な響きなのかが、

よく分かります。ちょっと比較するには、無理があるかもしれませんが、ハイドンの弦楽四重奏曲で最も有名な

「皇帝」の第二楽章。これは、今は絶盤ですが、一番最初の東京カルテット(日本人による、初めての世界的レベルの

弦楽四重奏団)による演奏です。


ハイドン:弦楽四重奏曲「皇帝」第二楽章



Haydn Quartet Emperor



さて、段々編成が大きくなりまして、ついにはオーケストラ曲です。

定番で行きましょう。これは一流ですよ。マルティノンという指揮者です。

音源は、交響詩「海」(ドビュッシー管弦楽名曲集) です。


牧神の午後への前奏曲



Prelude a l'apres-midi d'un faune



最後です。本当は歌曲なのです。「美しき夕暮れ」。先月、

【音楽】ヴァイオリニスト、川畠成道氏のアルバムを薦めます。

をご紹介、お薦めしましたが、このアルバムタイトルの「美しき夕暮れ」こそ、ドビュッシーの曲なのです。

今日、ご紹介したドビュッシーの作品の中では、私には一番しっくり来ます。


美しき夕暮れ



BeauSoir



如何でしたか? 色々ご紹介しましたが、私はまだ、「ウーム」という感じです。

ピアノ曲の方が馴染み易いかな。しかし、ある日突然開眼することがあるので、

音楽ってのは、ホントはなるべく、色々聴いた方がいいのですよね。

お粗末様でした。

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