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2010年06月03日(木) |
【音楽】今まで何故か取りあげたことが無い、バッハ入門、「インヴェンションとシンフォニア」 |
◆ピアノを弾こうというのなら、絶対バッハは避けられないのです。
何故か?と、改めて問われると、私自身が演奏家ではないので、観念的なことしか書けません。
西洋音楽の楽器を専攻し、特にピアノ、ヴァイオリン、チェロなど、
バッハが無伴奏曲集やソナタを書いている楽器で、プロになろうという人は、
どうしても、バッハは勉強しなければならない。西洋音楽はバッハが生まれるずっと前から存在していましたが、
現在演奏される、17世紀以降の西洋音楽の源流がバッハなのだ、ということでしょう。
正直に白状すると、ピアノやヴァイオリンのひとは、それが感覚として分かるのでしょうが、
私はそういう分かり方ではないので、「分かったような」ことを書いています。
ですから、ゴタクはここでやめておきます。
◆「インヴェンションとシンフォニア」
インヴェンションとシンフォニアというバッハが書いた、鍵盤楽器用の曲集があります。
詳しいことは、ウィキペディアをお読み下さい。
バッハば鍵盤楽器の為に書いた大作は、「平均律クラヴィーア曲集」です。
ピアノを専攻する学生は、絶対に平均律と無縁ではいれれません。
音大の入学試験や、様々なコンクールでは、ほぼ絶対と言って良いほど、「平均律」から
何曲かを弾かされることになります。
平均律に比べると、「インヴェンションとシンフォニア」は、ピアノ学習者のレベルとしてはずっと初歩的。
プロを目指すような子供達は、小学校3年ぐらいまでに弾けています。
しかし、だからといって、バカにしたものではないのです。
全部で30曲から成るこの曲集は対位法といって、複数の旋律が同時に進行して行く、
バッハが得意とする作曲手法が駆使されています。多くの曲は、演奏時間が1分台で、
最も長いのでも3分台です。
「バッハ入門」としても(チェンバロ、ピアノの独奏曲を聴くのが嫌いでなければ)適当ではないか、
と思います。
色々な人、それも一流のチェンバロ奏者、ピアニストが弾き、録音していますが、
ここでは、ヘルムート・ヴァルヒャ(1907-1991)というオルガン・チェンバロ奏者の演奏でお聴き頂きます。
因みに、これは音楽の本質とは無関係ですが、ヴァルヒャは、最近とみに名を馳せている、あの辻井伸行君と
同様、全盲です。しかし、誰もヴァルヒャを「全盲のオルガン・チェンバロ奏者」と意識しません。
音楽だけで、20世紀有数の大演奏家と見なされています。
◆【音楽】インヴェンションとシンフォニア
CDは、バッハ:2声のインヴェンションBWV.772-786、3声のシンフォニアBWV.787-801です。
前段で「対位法」という言葉を書きました。インヴェンションは2声のインヴェンションともいわれ、二つの旋律が、
同時に進行します。
2声のためのインヴェンション 第1番 ハ長調 BWV772
Invention 1 BWV 772
どこかで聴いたこと、ありませんか?
ちょっと聴くと易しそうですが、そうでもないのです。これが楽譜です。
バッハが書いた原譜に井口基成という大先生が、自分の解釈で、強弱記号とか、
スラー(切らないで続けて滑らかに弾く、という指示)記号とかを書き込んだものですが、
それはともかく、最初、何も知らずに「ベター」っと弾くと先生から
「何やってんの?バッハになってないよ?」
とか、いわれるわけです。フレーズを意識しなければならないのです。実際に音をブツッと切ってはいけませんが、赤い棒の
ところが、フレーズの区切れでして、それを念頭に置いて弾かないといけないのです。なかなか難しいものですね。
インヴェンションからもう一曲。
2声のためのインヴェンション 第13番 イ短調 BWV784
Invention 13 BWV 784
インヴェンションが15曲、次に3声のためのシンフォニアが15曲あります。
2声は両腕を使えば弾けるだろうと思いますが、3声は二本の腕で、三つの声部を同時に
弾くのです。書いたバッハも良く思い付くものです。演奏はインヴェンションより難しくなります。
3声のためのシンフォニア 第8番 ヘ長調 BWV 794
Sinfonia 8 BWV 794
曲集の最後、シンフォニアの15番です。
3声のためのシンフォニア 第15番 ヘ長調 BWV 801
Sinfonia 15 BWV 801
如何でしょうか、もしも興味を持たれたら、例えばAmazonの「クラシック」で
「インヴェンションとシンフォニア」を検索すると、こういう結果になります。
同一の奏者のリマスターもありますけれども、66件ヒットします。
他の奏者とチェンバロではなくピアノで弾いたらどうか?という違いもまた、
面白いのではないか、と思います。
それでは。
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