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2009年10月05日(月) |
10月5日はグルックのオペラ『オルフェオとエウリディーチェ』初演(1762)の日なんです。私にしては珍しくオペラCDのお薦め |
◆グルックというオーストリアの作曲家がいました。代表作が歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」です。
正直に白状しますと、私、作曲家の生涯について書いた本など殆ど読んだことがなく、グルックという名前を知ってるぐらいなんです。
知ったかぶりをしてもどうせバレますから、グルックに関してはウィキペディアの説明を読んで下さい。
非常に簡単に言えば、18世紀のオーストリアの作曲家ってことですよ(←簡単すぎる・・・・)。
で、私は以前、書いたことがありますが、オペラってのは大体嫌いなんです。
何故かというと、私がこの世で最も愛する「オーケストラ」は、オペラにおいては完全に黒子(くろこ)になる。
オーケストラ・ピットという穴蔵で伴奏をし、オーケストラのパートに結構難しいソロなどあっても、聴衆は歌手しか見てません。
それが気に食わん。
しかし、例外的にモーツァルトの「魔笛」は好きだ、とかいたことがあります。
忘れてました。グルックの「オルフェオとエウリディーチェ」も好きでした。
堂々とした序曲も良いし、キレイなアリアが多いのですよ。演奏時間も比較的短いし。
今日は、そういうわけで、オルフェオとエウリディーチェから、最も有名な3曲をご紹介します。
忘れないうちに書いておきます。元のレコードはこれは、旧東ドイツのBerlin Classicsという廉価版のレーベルなんですが、
名演が多いので有名なんです。このオペラのCDは、
Christoph Willibald Gluck: Orfeo ed Euridice(グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」(ライプツィヒ放送合唱団/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管/ノイマン))です。
ライプツィッヒ・ゲヴァントハウスはもう文句なしのドイツの由緒あるオーケストラです。ノイマンってのはチェコ・フィルの指揮者です。
既に故人ですが、名指揮者です。このCD「廉価版って、2,453円って、高いじゃないか!」とおっしゃるかも知れませんがね。
オペラのレコードですからね。2枚組なのです。最低。これも2枚組。オペラのCDで2,400円台って安いんですよ。
さて、音楽へ参りましょう。
◆歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」より。
まず、序曲。これが好きでね。初めの頃はこの序曲だけ聴いて満足していたぐらいです。
お聴き下さい。
グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」序曲。
Orfeo ed Euridice Overture
いいでしょ?毅然としていて、それでいて繊細で、典雅で。もう少しテンポが速くても良いかも知れませんが、
これは好みですね。この指揮者、ヴァーツラフ・ノイマンという人はどうしてもこういう感じになるんです。
チェコの人で、それこそスメタナの「我が祖国」の「モルダウ」とか振るとちょうどいいわけですな。
さて、次は、このオペラの間奏曲なんですが、「精霊の踊り」という名前でも知られてます。
フルートの伴奏付きソロ曲だと思っている人いますけど、違うからね?
元来、「オルフェオとエウリディーチェ」の間奏曲。オーケストラで演奏される曲です。
まず原曲を聴いて頂きます。
歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」より間奏曲(精霊の踊り)
Dance of the Blessed Spirits
非常に穏やかな、優しい音楽ですね。実に美しい。
それでは、折角ですから、フルートとハープ用に編曲した演奏も聴いて頂きましょう。
これは、知らなかったけど、なかなか上手です。ノーラ・シュルマンというロサンゼルス生まれの、
アメリカ人フルート奏者です。トロント交響楽団の首席だ(った?)そうです。
このCDです。精霊の踊り~フルートとハープが奏でる天上の調べ いいですよ。
よく知られている美しい曲ばかり。他の演奏も聴きましたけど、上手い。音に品があって、暖かいです。
さて、このノーラ・シュルマンさんのフルート、ジュディ・ローマンさんのハープで、
精霊の踊り(フルート&ハープ編曲版)
Dance of the Blessed Spirits (arr. for flute and harp)
フルートとハープは大変良く合いますね。
さて、最後。この他にも美しいアリアが、「オルフェオとエウリディーチェ」には沢山ありますが、
一番有名なのは、「われエウリディーチェを失えり」ってんです。
最近は「エウリディーチェを失って」ともいうようですが、同じ曲であることは言うまでもない。
それではお聴き下さい。
歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」より、アリア「われエウリディーチェを失えり」
Che faro senza Euridice
誠に穏やかで、優しく、上品で、美しい歌だと思います。
如何でしたでしょうか。全体として、激情に走る場面がすくなくて、落ちついた良いオペラだと思うんです。
宜しければ、聴いて下さい。
それでは。
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