DiaryINDEX|past|will
2005年10月05日(水) |
「テロ特措法:1年延長を閣議決定 政府」「小澤征爾氏の「音楽塾」、北京で初の公演」 武器より、「楽器」 |
◆記事1:テロ特措法:1年延長を閣議決定 政府
政府は4日の閣議で、11月1日に期限切れとなるテロ対策特別措置法を1年間延長する同法改正案を決定した。今特別国会での成立を目指す。
同法は海上自衛隊の補給艦が、インド洋でテロリストの移動や武器輸送を阻止する活動にあたる米国やパキスタンの艦船に補給活動を行う根拠となる法律。
01年9月の米同時多発テロを受け、同年11月に2年間の時限立法として施行。03年に2年間延長されたが、今回の再延長では1年間の延長となった。
大野功統防衛庁長官は4日の記者会見で「国際的に評価されており、ニーズもある」と活動を継続する必要性を強調。
そのうえで延長幅を1年間とした理由を「きちっと国会で議論していただこうと区切りをつけた」と説明した。
防衛庁によると3日現在、外国艦船に対する燃料補給は計550回で約41万キロリットル(約162億円)で、補給先は米、英、仏、パキスタンなど11カ国。
昨年12月からは艦艇搭載ヘリコプターへの給油も実施しており、24回で370キロリットル(約1700万円)を給油した。
また、大野長官は、自衛隊が時限立法によらず国際平和協力活動を行うための恒久法の制定について、
「(海自の補給活動も)本来ならばそういう形(恒久法)が望ましいが現行の体制でベストな選択は時限立法しかない。
これから考えなくてはいけない重要なポイントだ」と述べ、今後の検討課題との認識も示した。毎日新聞 2005年10月4日 10時29分 (最終更新時間 10月4日 11時06分)
◆記事2:小澤征爾氏の「音楽塾」、北京で初の公演
世界的に有名な指揮者、小澤征爾氏の率いる「音楽塾」が2日、北京保利劇院でオペラ「セビリアの理髪師」を上演した。
北京の観客にとっては、国慶節(建国記念日)への音楽の贈り物だ。上演後、感激した観客からとどろくような長い拍手が送られた。「音楽塾」はこの後、10月上旬に天津、上海でも歌劇の上演や音楽会を開催する予定。(編集UM) 「人民網日本語版」2005年10月3日
◆コメント1:自衛隊を海外に派遣することが、国際平和に役立っているのだろうか
政府は9月15日に、11月1日が期限であるテロ対策特別措置法の再延長を決めた。再延長ということは、つまり延長するのが2回目ということだ。
テロ対策特別措置法は、2001年9月11日の同時テロの後、犯人はアフガニスタンに潜伏しているビンラディンが率いるタリバンだろう(憶測だった)ということになった。
アメリカは大量の兵士をアフガニスタンに送り、テロリスト掃討作戦を実施することになった。
小泉首相は「アメリカの要望に添って」、もし、先日亡くなった後藤田官房長官がもしも現役だったら、どんなことをしても止めさせたであろう、海上自衛隊のインド洋派遣を決めた。
これは、アメリカ軍の後方支援であり、広義の武力支援とさえいえる。違憲である。
それから、2年後、つまり今から2年前の2003年10月3日に衆議院本会議で、延長が可決された(その時のいきさつは、2003年10月05日(日)に書いたのでご参照下さい)。
2003年10月05日(日)の日記でも書いたが、当初はアメリカの軍艦に給油するだけだったが、
「アメリカの要請に応じて」、イージス艦という最新鋭の駆逐艦まで派遣したのである。映画となった「亡国のイージス」のイージスとはこのイージス艦のことだ。
私は軍事・兵器に特別な興味はないから、通り一遍のことしか書けないが、イージス艦は極めて高度な情報収集能力を有し、また、攻撃も可能である。
攻撃をしたら、武力行使であり完全な違憲行為であるからやらないだろうが、やろうと思えば自分に向かって飛んでくるミサイル10基を同時に撃墜することも出来る。
イージス艦を英語で何といいますか?"Aegis destroyer "です。「破壊者」なんですよ。
直接に武力を用いてはいけないことは、当然だが、イージス艦が収集した情報を米軍のアフガンテロ掃討作戦のために提供することも、武力行使の一端を担っているわけで、違憲である、と私は考えている。
イージス艦のことを除外して考えたとしても、記事1に書かれているとおり、この4年間で、海上自衛隊は、11カ国の艦船(軍艦ですよ)に合計541回の給油を行った。
重油の総量は47万キロリットルで金額にすれば約160億円にも及ぶ燃料を、無償で行ってきた。
要するに、4年間世界の軍艦のための無料ガソリンスタンドとして海上自衛隊は派遣されているといっていい。
それでも、アメリカもどの国もア、アフガニスタンの旧タリバン勢力を一掃することが出来ずていない。何時までにできるかという、アメリカの説明もない。
このような目処の立たない、アメリカの武力攻撃を支援するためにテロ対策特別措置法の延長を繰り返すことが、小泉首相のいう、「国際貢献」なのだろうか。
何故、再度延長しなければいけないのか、小泉純一郎内閣総理大臣から、論理的に納得のゆく説明をしていただきたい。
◆コメント2:武器より楽器。
小澤征爾氏が10月に中国公演することは、7月にプレスリリースがあったので、知っていた
彼は以前、手兵ボストン交響楽団と中国公演をしたり、もう、ずいぶん何回も中国人に本物の西洋音楽を聴かせている。
私は以前、「芸術は憎悪をも溶かす。」という同じく指揮者の岩城宏之さんのエピソードを書いた。
互いに憎悪をむき出しにしていても、永遠に問題は解決しない。それは、アラブ・イスラエル紛争を見ても明らかだ。
記事2を見よ。人民日報が手放しで絶賛している。
「上演後、感激した観客からとどろくような長い拍手が送られた。」
いくら、他人や他国を理屈や暴力で押さえつけようとしても、無駄だ。
平和をもたらすものは暴力でも口論でもなく、芸術であると、私は思う。
2004年10月05日(火) 「フセインとアルカイダを結びつける確たる証拠は無かった」(ラムズフェルド国防長官)。ブッシュさん、身内から見放されてますね。
2003年10月05日(日) <テロ特措法>2年延長の改正案 衆院で可決 ←そんなにあっさり決めてよい法律ではないのである。
2002年10月05日(土) アメリカのタバコ訴訟