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2009年09月18日(金) |
【音楽】華麗にして、奥深い、打楽器の世界。 |
◆打楽器は最も簡単な楽器だと思っている世の殆どの方々へ。
オーケストラを聞き慣れない人をコンサートに連れて行ったら、
この中で私に出来そうなのは『タイコ』ぐらいのものですよ
と言いました。私は大人げないと分かりつつ、
いえ、無理だと思います。
と答えてしまいました。打楽器→タイコ→誰でも出来る、と思っている方、打楽器は「易しい楽器」ではありません。
だからこそ、プロの打楽器奏者が存在するのです。
今日、ご紹介する映像で、かなりの方は、打楽器に対する認識が覆るでしょう。
◆広島の中学生(公立です)の打楽器アンサンブル。
これは、最近Twiterで話をさせて頂いているpercussion879さんに教えて頂きました。この後も殆ど、percussion879さんに教わったものばかりです。
percussion879さんには心より御礼申し上げます。
普通の中学生達の演奏をとにかくご覧下さい。
マリンバなどの鍵盤打楽器も見事ですが、1分18秒付近からの男の子のタンバリン演奏が、驚異的です。
広島県府中町立府中中学校「Portico for Percussion Ochestra」
中学生が、この類の前衛的な複雑なリズムを正確に把握して互いに聴き合って、合わせている。
単に「合っている」レベルではなく、音楽として見事です。私は暫く開いた口がふさがりませんでした。
◆広島ジュニアマリンバアンサンブル
これも、percussion879さんに教えて頂きました。学校じゃないのですが、海外で演奏を披露するほどの、
曲芸的な名演を繰り広げる子供達の打楽器アンサンブルです。見事な演奏に唖然として下さい。
広島ジュニアマリンバアンサンブル
私は、随分色々な楽器の演奏を聴いたつもりでしたが、世の中、知らないことばかりです。
◆マリンバ独奏。千頭加奈子「リズミックカプリス」
次は、percussion879さんが撮影なさった、プロのマリンバ奏者、千頭(ちかみ)加奈子さんのマリンバ独奏です。
千頭加奈子さんについては、この神戸新聞ニュースで、経歴などが分かります。
さて、この演奏は非常に特殊なものだそうで、percussion879さんのご説明を引用させて頂きます。
普通マリンバはマレットの先端の丸い部分で演奏するのですが、この曲はそれだけでなく、
棒の部分でマリンバ鍵盤のエッジを叩く奏法も同時に行って1人なのに2重奏になっています。
どのようにマレットを持つのか手元もアップして撮影しました。
とのこと。演奏途中までですが、近いうちに全部アップなさるそうです。
千頭加奈子「リズミックカプリス」
ものすごく、熟練が必要であることは、打楽器の素人といえど、見て明らかです。
どうですか?これでも「打楽器は一番易しい楽器」だと思いますか?(笑)
◆ネボジャ・ヨハン・ジヴコヴィチ ( Nebojsa Jovan Zivkovic)打楽器のハイフェッツだと思います。
既に書きましたが、今日ご紹介するの映像や演奏者の殆どは、アマチュア打楽器奏者のpercussion879という方に教えて頂きました。
次も同様です。
ドイツを拠点に活動している、ソロ・パーカッショニスト、ネボジャ・ヨハン・ジヴコヴィチ ( Nebojsa Jovan Zivkovic)という人がいます。
打楽器奏者であり、作曲もします。
まず、何も説明しませんから演奏をご覧下さい。自作自演です。
Der kleine Paganini(小さなパガニーニ)
訳が分からないでしょう?
これ、ちゃんとCDになっています。Zivkovic(Perc)The Castle Of The Mad King (ジフコヴィチ:狂王の城)。
ジヴコヴィチは自分のサイトを持っていて、自らの演奏の映像を沢山公開しています。
NJZ Video Filesです。先ほどの「小さなパガニーニ」もここにあります。
この人はマリンバというか鍵盤打楽器を特に好んでいるようですが、打楽器奏者というのは何でもできなければいけないのです。
スネア・ドラムの目にも留まらぬ早業をご覧下さい。画像埋め込みは出来ませんので、リンクを貼ります。
"PEZZO DA CONCERTO" for Snare Drum
タイコひとつです。スネア・ドラム(小太鼓)ひとつでこれだけの表現が可能である、ということに新鮮な驚きを禁じ得ません。
ただ、明らかなことは、あらゆる楽器の演奏でも歌でも共通しているのは、上手い人は無駄な力が入っていない、と言うことです。
今の演奏ならば、ピアニッシモからフォルティッシモまで、あれだけの速さでスティックでドラムヘッド(タイコの「皮」のことです)を
叩き続けて、ストロークが乱れないのは、フォルティッシモですら、その音を出すのに必要最小限な力しか入れていない。
そして、指、手首、肘、肩にかけて柔軟性を保ち続けているし、身体の他の部分も力んでいないのです。
演奏に直接関係なくても、身体のどこか一箇所に、無駄な力が入ると、全体に影響を及ぼすのです。
ジヴコヴィチ氏のサイトにある、他の画像も是非ご覧下さい。
◆最後、エンターテイメント系のパーカッションアンサンブル。 "Funcussion"
今日最後のファイルです。これは私が偶然見つけました。 "Funcussion"。
エンターテイメント系のパーカッションアンサンブルと称していますが、勿論、打楽器の基礎から専門的な訓練を受けたプロであることは、
演奏を聴くと直ぐに分かります。クラシックも演奏するようですね。レパートリーに「亡き王女のためのパヴァーヌ」が入っています。
今日は、楽しいのを。
Michel Camilo On Fire -percussion ensemble "Funcussion"
もう、お分かり頂けたと思いますが、打楽器は難しい楽器です。
最初からこんなカッコイイ「曲」などやらせて貰えません。鍵盤打楽器なら、他の楽器と同じように音階や、
退屈な教則本をさらわなくてはいけない。しかも打楽器奏者なら、タイコ類も叩けなくてはいけない。タイコは、
また、別の練習が必要です。人間には利き腕があり、どうしてもそちらの音が強くなるし、コントロールが容易ですが、
タイコを自由自在に叩くためには、両手を同じようにコントロール出来なくてはいけない。最初はメトロノームに合わせて、
楽器ではなく、「練習台」という昔なら要するに単なる板を、一定のテンポ、均質な音色・音量で叩けるようになるまで、
最初はゆっくり、「ポコ・ポコ・ポコ・ポコ・」と叩くのです。鏡を見ながら(両手のバチが常に同じ高さにならないと、
音量が一定にならないからです)。退屈ですが、それを我慢できた者だけが上手くなる。
楽器の演奏を習得するというのは、そういうことだと思います。打楽器も全く他の楽器とその点において同様です。
それでは、皆さん、良い連休をお過ごし下さい。
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2007年09月18日(火) 「舛添厚労相、TBSに抗議 民主議員発言だけ放送は不公平」←すべきこと(社保庁の管理)をしなかった政権政党が偉そうに言うな。
2006年09月18日(月) 「<竹中総務相>参院議員辞職、政界から引退へ 首相に伝える」←卑怯と言う言葉を知っていますか、竹中さん。小泉経済政策検証総括
2005年09月18日(日) 「憲法のどこを読んでも集団的自衛権が認められるとは思えない」(小泉純一郎)
2004年09月18日(土) 「シティバンク行政処分」いつもは対米弱腰の日本政府が、随分強気ですね。何故でしょう?
2003年09月18日(木) 「首相『支援ひるんじゃいかん』 イラク自衛隊派遣で」 殴りたくなるほど無責任な野郎だな。
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