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2009年03月31日(火) |
今年没後200年のハイドンのシンフォニーをベルリン・フィル(安永さんサブコン)の動画でどうぞ。 |
◆何しろ、決算期末が誕生日の人なので、忘れることがないです。
どうしようかとあれこれ悩みました。今までも3月31日はハイドン(1732〜1809)の特集を組んだことがあります。
今年は没後200年ですから、取りあげるのはきめていました。
しかし、今までハイドンの「シンフォニー」を載せたことがないのです。
今回は思い切って動画で載せます。
「ハイドンは交響曲の父と言われる」などと、学校の音楽の時間に教わったことが有りませんか。
別に勉強しなくてもいいのですが、後世の作曲家の作品に比べれば、遙かに小編成のオーケストラですけれども、
その後の交響曲の礎となる作品を104曲も残したのです。素人目にも結構、各声部が複雑に入り組んでいるところがあります。
よくも、こんなのを100曲以上も書いたと思います。すぐ後にモーツァルトが出て、ベートーヴェンが更に交響曲の形式に、
革命的な変化をもたらしたので、ハイドンは何となく地味なんですけど、やはり天才でしょう。
特に93番から最後の104番までの12曲は、ザロモン・セットと言います。
ザロモンというヴァイオリニストに招かれ、ハイドンは2度、渡英しています。その際に書かれたからです。
1791年から1795年にかけて作曲されたのですが、これは、考えてみるとモーツァルトが亡くなった後なのです。
モーツァルトの生涯は、1756年〜1791年です。ハイドンが先に生まれて後に亡くなっているのです。
だからどうしたと言うわけではありません。
「ザロモン・セットは明らかにモーツァルトの影響を受けている」という人がいますが、
私には何ともいえません。ハイドンのシンフォニーってあんまり知らないんですよ。それにそういうことは
ちゃんと勉強した人じゃなければ分かりません。
私は音楽書とか読むのが嫌いでして、そんなの読むぐらいなら聴いていたいので、
音楽理論的なことに関しては、全く知らないのです。
さて、30年ぐらい前にドラティという指揮者が「ハイドン交響曲全集」(勿論、アナログレコードの時代)時、
結構な評判になりました。全曲録音したのは彼が初めてなのです。当時は何しろ「レコード」ですから。
ものすごく場所を取ったし、値段もやたら高かった様な気がします。10万円ぐらいしたのではなかったかな。
ハイドンのシンフォニーを全曲聴きたいというのは、かなりのマニアでしょうが、今は何と、
そのドラティの全集がCD化されたのが、1万円未満で買えてしまうのですね。
交響曲全集 ドラティ&フィルハーモニア・フンガリカ(33CD限定盤)です。
勿論あくまで、ご参考に、と言うことです。「是非お薦め」とは言えません。
私も全部は聴いていないのですから。
◆ハイドン:交響曲第94番ト長調「驚愕」マリス・ヤンソンス指揮、ベルリン・フィル。(コンマス、安永さん)
さて余計な話は終わりにして、ザロモンセット(93番〜104番)の2曲目、交響曲第94番 ト長調、驚愕です。
音だけだと飽きてしまうかも知れないので、YouTubeから拾ってきました。
マリス・ヤンソンス指揮のベルリン・フィルが、イスタンブールに演奏旅行に行ったときの映像らしいのですが、
サブ・コンサート・マスターの席に安永徹さんがおられます。
折角だから全楽章を載せましょう。
第一楽章です。
第二楽章。ここで途中で突如フォルテが出てくるので「びっくりシンフォニー」などと呼ばれますが、
それはあまり重要なことではありません。ただ、弦の人たちがとても穏やかな表情で、
楽しそうに、気持ちよさそうに弾いている。ヤンソンスも音楽の喜びに浸っている。
「我が身さえこそ揺るがるれ」(見ているこちらまでうれしくなる)というような光景です
第三楽章。
優雅なメヌエットです。楽しいですね。
フィナーレ(終楽章)です。
実に品が良く、優雅で高貴で、堂々たる風格を感じます。
前述の通り、オーケストラの編成は決して大きくありません。
マーラーなどと比べたら半分ぐらいなのではないかと思いますが、だからと言って「小さい音楽」には聞こえません。
完全に完成された、立派な音楽だと思います。だから作曲者が亡くなって200年も経つのに、まだ演奏される。
これぞ、芸術、ではないでしょうか。
青臭いことを書いちゃった。それでは。
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