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JIROの独断的日記
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2009年03月30日(月) 「在宅末期患者の容体急変、医師の車が『救急車』」←「小手先の対策」は意味が無い。

◆記事:在宅末期患者の容体急変、医師の車が「救急車」(NIKKEI NET)(30日 16:00)

 在宅療養を続ける終末期のがん患者などの容体が急変した際、患者宅に駆けつける医師の車が4月から、

「緊急自動車」として認められることになった。現場の医師のアイデアをもとに国土交通省と警察庁が法令整備を進めた。

回転灯やサイレンの設置などの条件を満たせば、救急車などと同じように道路を優先的に通ることができ、

患者宅にいち早く到着することが期待されている。

 治る見込みが薄く、自宅で家族と過ごすことを選んだ終末期のがん患者などに対しては、医師が往診し、

痛みを和らげる緩和ケアなどにあたっている。統計データはないが、在宅治療の質向上を目指す「在宅ホスピス協会」

(東京・墨田)のホームページは、終末期の往診に対応できる全国の病院や診療所計600カ所余りを紹介している。(30日 16:00)


◆【為参考】:クローズアップ現代 放送記録 2007年12月6日(木)放送 立ち遅れる在宅がん医療

激しい痛みに耐えながら、自宅で残り少ない日々を過ごしているがん患者が少なくない。

がんによる死亡者数は年間30万を超え、今年4月に施行された「がん対策基本法」では、

緩和ケアと在宅医療の充実を国や自治体が進めることが明記された。

しかし、現状では、在宅緩和ケアの受け皿となる地域の診療所と病院との連携が不十分であったり、

地域には医療用麻薬の使い方を熟知する医師が少なかったりするなど、がん患者が望む在宅医療はなかなか進まない。

がん対策基本法が施行されて8ヶ月、その現状と課題に迫る。


◆コメント:そもそも、末期ガンを在宅で、というのが無茶ですよ。と私は書きました。

どうしてこういう事が始まったかというと、小泉が元凶である。

彼はとにかく医療費の国庫負担が大きすぎるとして、正しい意味での合理化、つまり無駄をなくす、

ということなら良いけれども、医療費がかさむ、末期ガンの患者をさっさと退院させることを考えた。

「どうせ助からないのだから、自宅で勝手に死んで下さい」というのがあの男の冷酷さである。

2006年の記事である。

◆<終末期医療>指針原案まとめる 厚労省(2006年9月15日 毎日新聞)


厚生労働省は15日、回復の見込みがない末期状態の患者に対する「終末期医療」の指針原案をまとめた。

延命治療の中止については、主治医の独断でなく、看護師らも含めた医療チームが患者と事前に十分話し合い、

合意内容を文書にまとめることを求めた。同省は有識者による検討会を近く設け、来春の指針完成を目指す。

原案は公開し、国民の意見を募って検討会の議論に反映させる。

原案では、「どのような場合であっても、『積極的安楽死』や自殺ほう助などは認められない」と明記した。

その上で、患者の意思を最大限尊重する形で最善の治療方針を決定するよう求めた。

患者の意思が確認できない場合は、家族の話から意思を推定するが、

推定ができない場合や家族の話がまとまらない場合は、医療チームが最善の治療方法を選択する。

患者や家族とチームの意見が異なったり、チーム内で意見が割れた場合は、専門家による委員会を設置して検討する。

今年3月に富山県の射水市民病院で末期患者の人工呼吸器取り外し問題が発覚したことを受け、川崎二郎厚労相が指針の作成方針を示していた。

厚労省医政局総務課は「終末期医療については多様な意見がある。検討会と並行して、国民の率直な意見を聞いていきたい」と話している。

このニュースが報道された直後、私は、反対意見を記事にした。

 <終末期医療>指針原案まとめる 厚労省」←義務的支出の削減が目的なのですよ。ココログ

リンク先の記事をお読み頂くと分かるが、きれい事を並べているが、要するに、

終末期医療というのはコストがかさむのである。そこで、国の医療費負担を少しでも減らしたい小泉は、

どうせ助からない末期ガン患者は「さっさと退院して、自宅で死んで下さい」とは言わないけれども、これは、

完全にそういう発想から出た政策だ。

さらに私は、リンク先の記事の中で、
癌の末期を自宅でケアできるわけがない。

と書いた。予想通りだった。

末期ガンの患者の苦しみは、正視に耐えないほどの激痛である。これを緩和するのには、麻薬であるモルヒネを

用いるしかない。

末期ガンを在宅医療でケアする、というのは簡単だが、

例えば一人暮らしの人が激痛に耐えて、慣れない自家注射をすることなどできるわけはない。

仮にできたとしても、繰り返すがモルヒネは麻薬である。一度に大量に使用したら、死ぬこともある。

こんな危険な薬物を患者や家族に扱わせるべきではない。厚労省の原案では、在宅医療になったら、

痛みに襲われても「医療チーム」が駆けつけてくれる筈だった。


しかし実際には、2007年12月6日放送のNHK、クローズアップ現代が報じたように

実際は全然違っていて、医療チームは、モルヒネを投与してうっかり死なせて訴えられるのが嫌なので、

なかなか使わない。結果として在宅で最期を迎える人は激痛に苦しみながら息を引き取るのである。

クローズアップ現代では、激痛に散々苦しんだ患者さんが、最期に、
自分の70年の人生は一体、何だったのだ

と自らの運命を呪いながら亡くなったと言う話も放送されていた。


やはり、私が<終末期医療>指針原案まとめる 厚労省」←義務的支出の削減が目的なのですよ。で書いたとおり、

自宅で末期ガンのケアなどできないのである。その現状を正視しようとせず、

医師の車を緊急自動車扱いにする、などという小手先の対策は意味を為さない。

医者が早く駆けつけたところで、モルヒネを使ってくれないのだから。

やはり末期ガン患者は医療機関でいつでも医師や看護師に守られる方が良い。

人間、誰も好きで生まれてきたわけではないのに、大多数の人はそれなりに真面目に生きてきたのである。

せめて人生の最後は、苦痛から解放され、安らかに逝けるようにするのが、医療の使命の一つではないのだろうか。

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