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2008年08月04日(月) |
「新型インフルエンザ対策、医師らに大流行前ワクチンの接種開始」←6,400名もの医療従事者に接種して良いの? |
◆記事:新型インフルエンザ対策、医師らに大流行前ワクチンの接種開始(8月4日20時26分配信 読売新聞)
新型インフルエンザ対策を検討している厚生労働省の研究班(研究代表者=庵原俊昭・国立病院機構三重病院長)は4日、
医師ら6400人を対象に大流行前(プレパンデミック)ワクチンの接種を始めた。
有効性や安全性を確かめる臨床研究の一環で、大流行時に最前線で働くことになる医師や検疫所職員らを対象に、
全国約60病院で10月ごろまで順次接種し、来春をめどに結果をまとめる。
この日、都内にある協力病院の一つでは、医師や看護師ら59人が上腕部に接種した。
大流行前ワクチンは、新型インフルエンザに変異する可能性がある強毒性の鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)を基に作製されたもの。
有効性と安全性が確認できれば、警察官や電力会社職員など1000万人に接種する方針。
◆コメント:素人でも明らかに「?」と思うこと。
ある病気のワクチンとは、その病原体の弱いものであり、これを身体に注入すると、
人体はそれに対抗するために「抗体」を作る。それによって、以後、その病気に対する免疫が出来る。
これが「予防接種」である。
だから論理的に言えば、新型インフルエンザのワクチンは新型インフルエンザが発生するまで作ることは出来ない。
新型インフルエンザとは鳥インフルエンザが、ヒト-ヒト感染するように変異したものを想定している。
こうなったら世界中で何百万人とか何億人とかの死者がでるという。
そして、新型インフルエンザが発生してから、それを元にワクチンを生産するのには、6ヶ月はかかるのだそうだ。
それが出来るのを待っている間に、どんどん人が死ぬ。
だから、現在存在する鳥から感染した事例のあるウィルスを元に、
これが変異したら、こんなウィルスになるだろう、と見当をつけて、
新型インフルエンザに効くかどうか分からないが、とりあえず作ってみたワクチンで、
こういうのを「プレパンデミックワクチン」というのだそうだ。
新型インフルエンザに有効かどうかは、繰り返すが新型インフルエンザが発生するまでわからないから、
今回、6,400名の医療従事者に、ワクチンを接種したのは、安全性を確認するのが主な目的だろう。
そこで、私は医学の素人ではあるが、ふと考える。
もしも、この「プレパンデミックワクチン」が「安全でなかったら」極端に言えば6,400名の医療従事者が床に伏すことになるでしょ?
そうしたら、大変じゃないですか。全員に副作用が出るとは思わないけど、少なくとも一時的に働けない医療従事者が続出するのである。
安全性の確認だけならば、(繰り返すが有効性の確認は、新型インフルエンザが発生するまで、出来ない)
これほど、大規模な臨床試験をする必要があるのだろうか。万が一、高確率で重大な副作用が出現して、
ドクターやナースがバタバタ倒れたら、医療現場の混乱に対して、厚労省は責任をとりようが無いではないか。
どうも、厚生労働省の役人の考えることは、いつも頓珍漢で良く分からない。
なお、この件に関しての詳しい説明は国立感染症研究所・感染症情報センターのサイト、
インフルエンザ・パンデミックに関するQ&Aの、
Q12. 新型インフルエンザ用のワクチンは現在ありますか?に、載っている。
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