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2008年02月02日(土) |
「原料での混入可能性低い=メタミドホス、使用記録なし」「農薬混入にムラがある」←少数の故意犯による犯行だろう。(誤字訂正済) |
◆記事:原料での混入可能性低い=メタミドホス、使用記録なし(2月2日22時0分配信 時事通信)
中国製ギョーザの中毒事件で、日本生活協同組合連合会(東京都渋谷区)は2日、製造元の「天洋食品」工場での調査結果を公表し、
有機リン系薬物「メタミドホス」がギョーザの原料から紛れ込む可能性は「ほとんどない」とした。
被害を出した一部商品の包装袋に穴が開いていたことから、今後は工場内に鋭利な物がないか調べるという。
日本生協連によると、現地で天洋食品と契約する生産農家の農薬使用履歴を取り寄せたところ、
千葉県で中毒が発生した昨年10月20日に製造されたギョーザの原料について、白菜などにメタミドホスが使用された記録はなかった。
会見した飯村彰常務理事は「原料から農薬が紛れ込む可能性はほとんどない」として、中毒は事故か何者かによる故意の可能性があるとの認識を示した。
◆記事2:トレーからも薬物検出=混入にはむらの可能性も−中国製ギョーザ・兵庫県警(2月2日23時0分配信 時事通信)
中国製冷凍ギョーザの薬物中毒事件で、下痢や嘔吐(おうと)などの症状を訴えた兵庫県高砂市の親子3人が食べたギョーザのトレーからも、
有機リン系薬物「メタミドホス」が検出されたことが2日、分かった。
付着していた部位は不明だが、県警捜査1課は、中毒症状が表れた日以前に、二男が同じ袋のギョーザを食べた際には異常がなかった点に注目。
薬物混入にむらがあった可能性もあるとみている。
◆コメント:一般論として中国の食品の安全性は相対的に低いが、本件はそれとは別だ。
「一般論として中国の食品の安全性は相対的に低い」とは、何を根拠に書いているかというと、厚労省の輸入食品に関する記録を見ているのである。
2006年度、日本には185万件の食品や添加物の届け出があり、残留農薬や有害物質が検出された食品衛生法違反は延べ1580件あった。
このうち中国産は約3分の1の505件(前年度比約1・4倍)を占め、国別で最も多かった。厳密に言えば単年度で断定するべきではないが、日本だけではない。
読者諸氏の記憶にあたらしいところでは、昨年、アメリカでは、中国産のペットフードに混入した化学物質で犬や猫が死に、米当局(FDA)は中国での調査を申し入れた。
たった二つの情報で結論を下すのは、やはり、本当はやや早計ではあるが、中国産の食品の質は、例えばわが国が海外に輸出しているそれらと比較したら、
比べものにならないほど低いのだろう。但し、今回のギョーザ騒ぎはそれとは別の種類の「犯罪」である可能性が高い。
◆「原料での混入の可能性が低い」のならば、故意に「メタミドホス」を混入させた人間がいる、ということだ。
生協が中国の製造元「天洋食品」の工場を調査した結果、餃子の原料に、メタミドホスが使われていた可能性は低いというが、それはそうだろう。
恒常的にメタミドホスが、冷凍食品に混入する「仕組み」になっていたら、とっくに「ギョーザ騒ぎ」が日本で勃発していたはずである。
記事2を読むと、メタミドホスを混入させた袋とそうでない袋がある。穴の開いている袋とそうではないものがある。
工場の従業員全員が日本人が憎くて殺してやろうとしていたならば、もっとまんべんなく、餃子の袋に穴が開き、全て(に近い)餃子から、
メタミドホスが検出されるはずである。
従って、動機は不明ながら、本件は単独若しくは少数の人間が、餃子を食べた者(日本人という意識が強く存在したかどうかは分からない)が、
体調を崩す、若しくは死亡することが分かっていて、そうなっても構わないと考えていた、言い換えると傷害又は殺人の「未必の故意」により、
行った行為である可能性が高い。
◆参考的情報:「中国の毒殺・中毒死」「全日空機整備工場での故意によるケーブル切断」
中国人は、人を殺そうというときに毒殺を用いるのは、大昔からだが、近年記憶に残っているのは次の二件(故意犯は1件)。
◆南京・集団中毒死で死刑判決(2002年10月5日 テレビ朝日)
38人が死亡した中国・南京市郊外での集団中毒死事件。南京市中級人民法院(裁判所)は30日、
食品に猛毒の殺鼠剤(さっそざい)を混入したとして、元飲食店経営、陳正平被告に死刑を言い渡しました。
判決によると陳被告は9月14日朝、近くの軽食チェーン店が繁盛しているのをねたみ、手伝いに呼ばれたのを機に、
揚げパンやごま団子などを作る小麦粉に殺鼠剤を混入したとのこと。朝食として揚げパンなどを食べた近くの学生や工事現場作業員ら38人が死亡、
約300人が病院に運ばれました。陳被告は列車で逃げましたが、15日未明、河南省に入った寝台車内で鉄道警察官に逮捕されました。
事件発生からわずか半月――あっという間の死刑判決でした。
もう一件は、つい最近、昨年12月。
◆中国 即席めん食べ小学生4人死亡 警察 調味料に“殺鼠剤”混入か(2007.12.08 NHKニュース)
中国で即席めんを食べた小学生4人が中毒症状を起こして死亡し、警察は、調味料にねずみを殺す薬が混入していたのが原因と見て製造過程などを詳しく調べています。
中国国営新華社通信によりますと、今月3日、南西部の雲南省昭通市(ショウツウシ)魯甸県(ロデンケン)で、
同じ小学校に通う9歳から13歳の4人の小学生が、通学途中に1つの即席めんをわけあって食べた直後に中毒症状を起こし全員死亡しました。
地元の警察が捜査したところ、即席めんについていた調味料の袋からねずみを殺すための効き目の強い薬が検出され、
警察は、事件性はなく、工場で製造される過程で何らかの理由で混入したのではないか見て業者を調べています。
中国では即席めんの人気が高く、様々な商品が販売されていますが、最近は原材料費の高騰に伴って使用済みの廃油を流用する悪質な業者が出たり、
ずさんな管理で製品に殺虫剤などが混入するケースも確認されているため、政府は監視体制の強化を急いでいます。
1件目は無差別殺人であるが、2件目の小学生は、可哀想だ。普通のインスタントラーメンに殺鼠剤が混入していたという。両者は本質的に異なるが、
あえて結びつけるならば、食品に対する管理の甘さ、という点であろう。
最後に、今回の「ギョーザ騒ぎ」が「未必の故意」の犯行によるもので、もしもその動機が「日本人への憎悪」であったら面倒くさいことになるが、
かつて、中国の工場に整備させていた全日空機のケーブルが明らかに故意に切断されていたという事件があったのである。それは、
全日空やJALが機体の整備を中国の工場に委託している、ということを知っていましたか?(ココログはこちら)に書いた。
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