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JIROの独断的日記
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2008年01月07日(月) 久々に音楽の話だけ、させて下さい。バッハ無伴奏ヴァイオリンのパルティータ3番より「ガヴォット」を色々な楽器で。

◆たまには良いことがあるものです。

「良いこと」と言っても大した話じゃありません。このサイトでもたびたび紹介したジャーマン・ブラスで、編曲も手がけるし、実に見事な

トランペットの腕前と音楽性を披露してくれる、マティアス・ヘフスというトランペット奏者の最新ソロアルバム、Trumpet Acrobatics

リリースしたことは分かっていたのですが、入手経路が分からない。今までは試行錯誤で、カナダ経由とか、色んな事をして何とか買えたのですが、

今回は分からずに困っていたのですが、あるツテを辿って買うことが出来ました。嬉しくてしょうがない。

すいません。冒頭から極めて個人的かつマニアックな話で。

しかし、並の上手さじゃないんです。この人。いずれ、お聴かせします。


◆バッハ:無伴奏ヴァイオリンのパルティータ3番 BWV1006より「ガヴォット」を色々な楽器で。

バッハの無伴奏バイオリンの為の曲は3つのソナタと3つのパルティータ(舞曲集ですな)があるのです。

ソナタ、パルティータともに、1番、2番は短調なんです。美しいですがちょっと深刻ってのかね。眉間にしわが寄る感じ、とでもいいましょうか


それも、私は好きなんですけど、3番はソナタもパルティータも長調なのです。

それでですね。このBWV 1006、パルティータ3番のガヴォットというのが、全ての中で一番「気軽に」聴ける部類に属します(少なくとも私はそう思います)。

今日は(今日中に聴いて頂かなくても勿論構いませんが)、それをオリジナルのヴァイオリンで聴いて頂いたあと、

ピアノ、リュート(ごく大雑把にいうと、ギターの前身みたいな楽器です)、マリンバ(木琴の一種です)、ハーモニカで聴いて頂きます。


まずは、ヴァイオリンによる原曲通りの演奏です。カナダのジェイムズ・エイネスというヴァイオリニストです。

ダウンロード BWV1006Gavotte.mp3 (2983.6K)

リズミカルな楽しさと落ちいた気分が一つの曲に同居しています。美しい演奏です。



次にこれをリュートという古楽器で演奏してみます。バッハ自身が編曲したものです

ダウンロード BWV1006Lute.mp3 (3517.6K)

非常に心が慰められます、やや寂しげな感じにも聞こえます(それが悪いというのではありません)。



次は、ラフマニノフがピアノ用に編曲したものを聴いて頂きます。

ダウンロード BWV1006Piano.mp3 (2969.9K)

バッハの原曲を壊さないようにしながら、いかにもラフマニノフっぽい、ピアニストにテクニックを要求する編曲となっています。非常に彼らしいです。



次は、打楽器であるマリンバによる演奏です。木琴だといってバカにしてはいけません、とても音楽的です。

ダウンロード BWV1006Marimba.mp3 (3253.7K)

バイオリンやピアノの人とは対照的です。可能な限り軽やかに弾こうとしている演奏者の意図がくみ取れます。優しいバッハですね。



最後はハーモニカです。これこそバカにされがちでしょうが、演奏者の音楽性をよく聴いて下さい。

ダウンロード BWV1006Harmonica.mp3 (3260.7K)

ただ、吹いているのではありませんね。重音の部分とメロディックな部分をはっきり違って聞こえるように吹いています。

どの音を音符一杯に伸ばし、どの音を短めに軽やかに吹くか(アーティキュレーションといいます)、どこでブレスをとるか(フレージング)、

十分に研究してから演奏しています。



それぞれ、楽器が違うから音色や、響きが異なるのは当然ですが、一人ずつ楽器の差を超えて、バッハの「解釈」が違うところが興味深いです。


◆番外編:パルティータ2番のジーグを、オリジナルのヴァイオリンと○○○○○○で。

同じくバッハの無伴奏バイオリンの為のパルティータの二番の「ジーグ」という曲ですが、これは私が大好きなので過去何度も載せました。

まず、原曲をどうぞ。

ダウンロード BWV1004Giga.mp3 (4094.2K)

何度聴いても美しいと思います。

で、これは、これで完結すればいいのですが、あまりにも意外な楽器でこれを弾いていたので載せます。元々はジプシーの民族楽器、ツィンバロンです

これがツィンバロンです。ダウンロード Cimbalom.jpg (39.7K)

打弦楽器っていうのでしょうね。バチで直接弦を叩くのです。良く分かりませんが、奏者に近い方が音程が低く、遠くなるほど音が高くなる(それは、ハープも同様ですけど)。



ダウンロード BWV1004Giguecimbalom.mp3 (3566.9K)

デタラメを弾いたいたら載せないのですが、この人は音が綺麗だし、真面目にバッハを勉強した形跡が認められるのと、とにかくこんなのは初めてなので、

皆様にもお聴き頂こうかと思った次第です。

今日は、好きなことだけを書けて幸福でした。お付き合い頂き、ありがとうございました。

それでは。また。

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