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JIROの独断的日記
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2003年01月07日(火) 欧米人との正しい握手の仕方。

現実のニュースにあまり明るいものが見つからないので、差し障りの無い話を一つ。

ロンドン、ロンドンと海外にいたことを何回も書くが、自慢する気持ちは毛頭ない。そもそも自慢にも何にもならない。会社に行けといわれて行っただけなのだから。ただ、何年か住んでいる間に体験して、面白いと思ったことが沢山あるので、ときどき書き留めておきたくなる。

明治以降、日本は積極的に欧米の文化を吸収した。服装や食生活などはその影響が明らかである。しかし、どういう訳か、欧米人の挨拶の仕方、即ち握手は、日本に根付かなかった。洋服を着ていても、日本人の挨拶の基本はあくまでも、お辞儀である。

海外へ行って、外人にお辞儀をすると、向うが戸惑ってしまう。やはりあちらでは握手を正しくしなければならない。郷に入りては郷に従え、である。

ところが、最初のうち、なかなか上手くいかないのである。まず、日本人がやってしまいがちなのは、握手をしながらお辞儀をしてしまうことである。これは、相手が王室の人でもない限り、こちらが服従の意を表しているようでおかしい。彼らの目には非常に奇妙に、卑屈に見えてしまうのである。

握手をするときは決してお辞儀をしてはいけない。あくまでも背筋はピンと伸ばし、相手の目を見る、という決意をもって臨む。

次に問題になるのは、相手の手を握る強さである。私は最初、見当がつかず、特に相手が女性の場合は、あまり強く握るとヘンな奴に思われるのではないかと考え、そっと握る程度にしておいた。

ところが、あるとき、親切なイギリス人が忠告してくれた。「君の握手は弱すぎる。あまり弱いと、相手を嫌がっているようでおかしいんだ。」なるほど。これこそベスト・アドヴァイスだった。

握手というのは、自分は手に武器を持っていない。貴方を信頼している、という気持ちを伝えるものだから、しっかりと握らなくてはいけないのだそうだ。

手のひらをまっすぐに広げて下方向45度ぐらいに差し出す。相手の手のひらと自分のそれが接触する。そうしたら、相手の手を痛めない程度に、しかし、しっかりと握る。時間は約1秒〜2秒。短すぎると、やはり相手を嫌がっているという印象を与えてしまう。

但し、(これは、中国人が必ずやるのだが)、握った手を振り回してはいけない。握手している間、腕は静止した状態であるのが正しい。

これだけのことなのだが、やはり日本人の遺伝子に組み込まれていない習慣であるから、「さま」になるのにはいささかの熟練を要する。いつの日かこれを読んだ方が外国人と握手をするときの参考になるといいのだが・・・・。


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