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JIROの独断的日記
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2007年12月20日(木) クリスマスって何?と訊かれて恥をかかない為に。

◆クリスマスとはどういう日でしょう?

 世の中、クリスマス、クリスマスと喧しい(かまびすしい)が、「クリスマスって何?」と訊かれてパッと答えられる日本人は、

意外に少ないと思われる(クリスチャンはまさか、とおもわれるだろうが、私を含めた一般人はその程度である)。

クリスマスとは、イエス・キリストの降臨記念日(誕生日。聖人が生まれることを降臨という)である。

「クリスマス」は英語で「キリスト=Christ」の「ミサ=mass」の意味である。X'masと表記するのはギリシャでキリストを、

「クリストス」というが(原語表示不可能)最初の文字、「X」を用いた習慣である。

フランス語では、クリスマスのことを「ノエル」といい、イタリア後では「ナターレ」(Natale)、

ドイツ語では「ワイナハテン」(Weihnachten)という。


◆新約聖書には、キリストがいつ生まれたとは書いてない。

新約聖書の「マタイによる福音書」(マタイ伝)、ルカによる福音書(ルカ伝)などに、聖母マリアの処女受胎にはじまるキリストの誕生について

書かれているが、いずれも「何月何日」とは記されていない。

このため、初期のキリスト教では、1月1日、1月6日、3月27日などにキリスト教徒が、キリストの降臨を祝したが、

教会として「クリスマス」を祝うことは無かった。



クリスマスが12月25日に固定されたのは4世紀、教皇ユリウス1世(在位337年-352年)の時である。4世紀末には、ようやくまとまって、

12月25日に、キリスト教国全体でクリスマスを祝うようになった。相当もめたのである。


◆キリスト教の三大祝日は、何でしょう?

結論を先に書くと、クリスマス、復活祭(イースター)と、聖霊降臨祭(ペンタコスト)である。

復活祭とは、キリストが十字架で磔になって三日後に復活したことを記念する日である。

これは移動祝祭日といって、クリスマスのように日付が固定されておらず、春分のあとの満月にもっとも近い日曜日となる。

この日を挟んでヨーロッパでは4日ぐらい休みとなる。アメリカはどうだか知らぬ。

聖霊降臨祭とは、キリストさんは、復活して40日ほどたびたび弟子たちの前に現れたが、その後また、昇天されたのである。

正確に書くと、復活してから6回目の日曜日の次の木曜日がそれであるが、その木曜日から10日後の日曜日に、弟子達の上に聖霊が下った日。

この日を聖霊降臨祭という。

「聖霊」ってのは、三位一体のうちの一位格であって、「目に見えないけれども、神様自身と同じ性格を持つ人格的な存在」だそうだ。

何だか良く分からないが、とにかくそうなのだ。分かるためには神学を勉強しないと分からないのだろう。勉強しても分かるとは限らないが。


◆イギリスで見たクリスマス

今頃になると、町中至る所で、一般人の金管アンサンブル(4人だけの小規模なのから大編成なのまで色々)が、賛美歌を演奏している。

それは、もう、驚くほど、あっちでも演っていれば、こっちの角でも吹いている。ウォータールーという、英国の上野駅みたいな大きな駅があるが、

その構内では、20人ぐらいのバンドが、賛美歌やクリスマスに因んだ曲を演奏している。

音楽だけではないが、何しろラッパ好きの私であるから、そのあまりの多さに驚嘆し、感動し、信仰心もないのに、何となく敬虔な気持となったのを

ありありと思い出す。



クリスマス・イブの午後とクリスマス当日は、社会全体が静まりかえり、世の中のあらゆる営みが一時停止したようになる。

電車も止まるし、タクシーもいない。24日はスーパーマーケットが早めに閉店し、25日に開いている店など、全くと言っていいほど、無い。

日本人がヨーロッパに駐在したら、先輩はクリスマス前にそのことを教えてやらないと、下手をすると食い物がなくなる。コンビニなど無いのである。

英国人は、普段、ロンドン各所、あるいは英国各所にバラバラに住んでいても、この日ばかりは親の家にあつまり手作りの料理で談笑する。

必ずしも教会のミサには行かない。行かない人の方が多いだろう。

勿論教会に行けば、ミサをやっている。私は英国国教会の総本山、カンタベリー大聖堂に行ってみようかと思ったが、非常に寒いのと、遠いので、やめた。

ただ、感じたのは、社会全体が、静止したようになる、ああいう日が日本でもあって良いな、ということであった。

世の中が実に、実に、静かなのである。それだけで厳かな気分になる。

日本は最近では正月元旦からデパートで大売り出しなどを行ったり、明治神宮に初詣したり、完全に休む時がない。

日本人の勤勉さといえなくもないが、落ち着きがなさ過ぎるように思うのである。


◆ベートーベン演りますけど、こういう話をしたあとなので・・・・。

ジャーマン・ブラスで、カンタータ、「主よ、人の望みの喜びよ」をお聴き下さい。

ダウンロード GermanBrassCantataBWV147.mp3 (3157.4K)

良いですね。この曲は。何度聴いても。それでは。

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