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JIROの独断的日記
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2004年12月20日(月) 正月ぐらい、日本全体が休んだらどうだろうか。

◆ヨーロッパに住んでクリスマスに驚いたこと。

 

 ロンドンに駐在して、4回クリスマスを経験したが、驚いたのは、日本ではクリスマスイブから、クリスマス、そして正月に向かって、わーっと世間がせわしなくなるのに対して、あちらでは、クリスマスには、世の中全体が静止したかの如く静かになることである。街から人影が見事に消えるのである。

 日本では年中無休が普通になっているが、ヨーロッパのクリスマスは、商店、スーパーマーケットは全部休みになるし、イブの午後には、電車も殆ど運行しなくなり、ロンドン名物の黒タクシーも街から姿を消す。

ロンドンに赴任したばかりの日本人には、このことを教えてあげるのが親切というものである。

 コンビニなんて皆無だから、イブの前日ぐらいまでに食料を買っておかないと、本当に飢えてしまう。

 また、早く会社を出ないと、電車もタクシーも止まるのだから、帰宅出来なくなる。これは決して事実を誇張した話ではないのだ。

西洋人にとって、この時ばかりは、「休まなければいけない」日であって、働いていると顰蹙を買うようだ(無論、警察や消防署、電気・ガス・水道・といったインフラに関わる人やテレビ局には人がいるが、彼らさえも職場で大いに飲んで盛り上がっているのである。これを咎める人はいない。)

要するに社会全体が休む、という時間が年に2日だけではあるが、確かに存在する。

 クリスマスは、一族郎党が集まって、家族で過ごす日なのだ。外に食事に行くこともない。料理は手作りである。


◆国全体が年中無休の日本。

日本も、昔は正月がそれに近かった。

おせち料理というのは、正月三が日ぐらいは、日頃休まずに働く主婦が(昔は外食なんて滅多にしないから、主婦は週に7日働いていた訳だ)、ゆっくり手抜きが出来るように、予めご馳走を作っておく、というのがそもそもの目的の一つだ。

ところが、最近は、大手スーパーとか、デパートとか、元旦からバーゲンをやっている。客も大勢来る。

如何にも、せわしない。

ここのところ、日本経済は、肝心の個人消費が落ち込んだままで、物価が上がらず、デフレ不況から全然抜け出せないでいる、という状態だから、正月早々物が売れるのは、理屈では悪いことではない。

 とはいえ、正月の数日間だけ、モノが売れても、景気浮揚効果は殆どnegligible(取るに足らない)である。

日本人は勤勉であるといわれるし、確かにそれは間違いではいないが、社会全体が、「何もしないのは時間を無駄にすることだ」「常に、目標を持ち、努力しなければならない」という強迫神経症的様相を呈している。

いろいろなところで、不正が発覚するのも、この「強迫観念」が少なからず影響している。

 大きな企業が粉飾決算をして、実際よりも業績がいいように誤魔化そうとする。

 銀行は自己資本比率の不足により、公的資金を注入されて国有化されるのを逃れようとして、資料を隠す。


◆常に成長しなければならない、という思想を転換したほうがよい。

 

今は、もう、高度成長期ではない。

 小泉政権は、高度成長期と同じような経済成長を再現できる、と思っているようだが、無理だ。昔は年率10%とか11%の成長率を実現していたのだ。あれがむしろ、例外だと見なすべきである。

 どこの国でもずっと好況ということはなく、山の時もあれば谷の時もある。今の日本は、明らかに谷底を這っているような状態だ。

 そのときに無理に力ずくで山にしようとするのが、どだい無理なのだ。もう、いい加減、みんな、くたびれている。

国民全体がしばらく、小泉首相なみにのんびり遊んで、腹の底から笑う。楽しい。気持ちがよい。という感覚を思い出した方がいい。

 そうすれば、人心が穏やかとなり、エネルギーが充電されて、また元気な日本が取り戻せるような気がする。


2003年12月20日(土) 「アルカイダ副官とみられる男、テープで米本土攻撃を示唆」次は日本ですよ。東京だけじゃない。覚悟はできてますね?
2002年12月20日(金) 米国も国連の査察を受けるべきではないだろうか??

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