白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2011年08月30日(火) 1人の時間。徳島の友人。

娘の幼稚園がはじまって1人で過ごす日中が戻ってきた。

……と言っても、娘は午前中で帰ってくる。送迎の時間を考えると自由時間は3時間半ほど。その間に掃除と洗濯、食事の支度を済ませてしまうので、かなりバタバタではあるものの、娘がいないとサクサク家事が進んでいって驚かされる。定番家事の他に、気になる箇所を重点的に掃除したり不用品の整理をしたりしている。我が家はあまり溜め込まない方だと思っているけれど、片付けをはじめると、それなりにゴミが出てくるから不思議だ。夏の間、娘と遊び呆けて滞っていた物が、少しずつ片付いていくのは愉快なことだ。

娘のいない1人の時間、せっせと身体を動かしていると、頭が空っぽになるので、色々なことを考えてしまう。先日、会った徳島の友人と話がしたいなぁ……とか、そう言う事を。

気になるなら電話でもすれば良いのだけれど、いつ電話をしてもなかなかゆっくり話が出来ない。徳島の友人は日中、子ども達の世話に追われていて、電話をしても込み入った話が出来ないし、夜は彼女自身が疲れ果てていて早く寝ているようなので電話をかけるどころではない。

友人一家と交通科学博物館へ行ってみて、徳島の友人がいかに頑張っていて、疲れ果てているかがよく分かった。上の子が小学校1年生。下の子が2歳。本当なら、上の子はもう落ち着きつつある年頃なのだけど、発達障害があるので手が掛るし、下の子は絶賛嫌々期突入中。ご主人が休みの時は良いけれど、平日は孤軍奮闘頑張っているであろう友人の姿に、なんだか胸がいっぱいになってしまった。

だけど友人は本当に良い母親なのだ。それは子ども達の顔を見ればよく分かる。2人とも、とても優しくて甘えん坊の顔をしている。だが友人は優しいだけの母親ではない。上の子が悪い事をした時は、キッチリと叱っていて、上の子としっかり向き合っていた。友人は芯の強い人なので「ちゃんと出来るだろう」ってことは心配していなかったけれど、あんなにちゃんとした母親っぷりを見せられると、別の意味でちょっと心配だ。

しかし「あんまり頑張り過ぎないでね」と言ったところで、どうしようも無いのが分かっているだけに、なんと言葉をかけたら良いのかが分からない。離れていては手助けも出来ないしなぁ……。

若い頃は友人に何かあったら力を貸したりする事が出来たのだけど、年を重ねるごとに、それが難しくなってくる。「力を貸せない」のではなくて、「力になれない」のだ。Fのことと言い、徳島の友人のことと言い、何の力にもなれないのが、とても歯がゆい。

生きるって本当に大変だ。楽しいことも沢山あるが、楽しいだけではいられない。徳島の友人には、ちょっとした物や手紙を送るくらいしか出来ないけれど、また折を見て何かしよう……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。


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