週末は古いテレビをリサイクル回収所(正式名称は知らない)へ持って行った。
テレビを買い替える際、古いテレビは家電リサイクル法に乗っ取って電気店が引き取ってくれるのだけれど、手数料が馬鹿にならない。手続き等がかなり面倒なのだけど、自分ですると2800円ほどで済んでしまうので、我が家では自力で処分することにした。
手続きが面倒……と言っても郵便局へ行ってリサイクルにかかる費用を払いこんで、テレビを指定場所に運ぶだけのこと。幸い、我が家の古いテレビは軽自動車の荷物置き充分収まる大きさだった。テレビを「テレビくん」と呼んで愛している娘には古いテレビを運び出す際「古いテレビくんは、壊れて動かなくなったから、テレビくんのお家に連れて行くんだよ。テレビくんのお家にはお友達がいっぱいいるからね」と説明して、古いテレビを指定場所へ持って行った。
そこは、ちょっとした倉庫なのだけど、まさに「テレビの墓場」だった。
何もしらない娘は「テレビくん、お友達いっぱいだね!」と大興奮。しかし私は処分されていく沢山のテレビを目の当たりにして、なんだか胸がいっぱいになってしまった。しかし引き取り作業は一瞬のことで、古いテレビはアッっと言う間に私達の手から離れ、カゴ車に入れられて倉庫の中へと姿を消した。
夕食時、家族で鍋を囲んでいると、娘が「テレビくんもお友達とお鍋を食べているね」と言った。私はなんだか娘にも古いテレビにも申し訳ないような気持ちになってしまった。
……とは言うものの、我が家のテレビは17年ほど使って壊れたので、もう充分に働いたと思う。もしかしたら修理出来なくは無かったのかも知れないけれど、地デジ対応の薄型テレビに買い替えるのに迷いは無かった。が……テレビがもっと高級品だった時代なら、修理していたかも知れないなぁ……なんてことを思ったりもした。
そんな事で感傷的になるのは馬鹿げているとは思うものの、どこかのご家庭の居間で、あるいは1人暮らしのお部屋で愛されていただろうテレビ達。人々の生活を目の当たりにして、その家族と共に暮らしていたテレビ達が不用品として倉庫に積み上げられている光景を目にしたら、誰だって感傷的な気分になってしまうんじゃないかと思う。
私はどちらかと言うと物を大切にする方だとは思っていたけれけど、しょせんは贅沢に慣れきってしまったいる人間なのだと思う。「物を大切にしましょう」と言うのは簡単だけど、実行するのは難しい。テレビの墓場に行ったのは私にとって貴重な経験だった。実行するのは難しいけれど、これからは「物を大切にする」ってことを、実践していきたいなぁ……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。