年明け3日。訃報が届いた。
全く覚えの無い人から年賀状(寒中見舞い)が届いていて「誰からだろう?」と目を通してみると、子供の頃にお世話になった書道の先生の娘さんからだった。先生は昨年の4月に亡くなられていて「生前はお世話になりました」との通知だった。
3歳から大人になるまでずっと書道をしていて、亡くなられたのは最初に習った先生だった。優しい女性で長らくお世話になったのだけど「私は子供の先生は出来ても大人の指導は出来ないから」と違う教室に通うことを勧められて、途中で教室を辞めることになったのだけど、私にとっては大切な恩師で、それ以降もたまに顔を出したりしていた。書道を辞める時は報告に行ったし、それからも何度かお会いしたのだけど、電話で結婚の報告はしたけれど、結婚してからは1度も顔を出していなかった。
先生は自分の親と同じ世代の方で、近くに住んでいることもあり「いつでも会える」と思っていた。むしろ「いつ行っても先生はそこに居てくれる」と言うような甘えがあったのだと思う。どうして結婚の報告を兼ねてお会いしておかなかったのだろうと、今さらながらに悔やまれる。
人の死はいつだって唐突だ。
特に自分より年長の人とは「いつ別れが来てもいいように」くらいの気持ちでいなくちゃいけない。人の死と向き合うたびに「自分の大切な人とは悔いのないよう接していこう」と心に誓うのに、また同じ過ちを繰り返してしまった。とても優しい先生だったので、不詳の弟子の不義理は笑って許してくださるだろうけれど、もう1度お会いしたかったと残念でならない。
お世話になった先生のご冥福を祈りつつ、自分の周囲にいる人達とはもっと真摯に向き合っていこうと心に誓いつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。