娘と公園の砂場で遊んでいて子供の頃の記憶が不意によみがえってきた。
砂場の砂には、よく小さな貝殻が混じっている。砂場の砂は海岸の砂を運んでくるのだから当然のことだな……と、大人だったら簡単に分かることだけど、その頃の私はそんなこと思いもしなかった。誰に教えられた訳じゃないのに「ここは昔、海だったんだ」と思いこんでいた。昔、海だったから砂場の砂に貝殻が混じっているのだと本気で信じていた。
当時、私は「ここは昔、海だったんだ……」と砂場で海に思いを馳せる子供だった。
いつ頃、砂場の謎に気づいたのかは覚えていないけれど、たぶん砂場でうっとり妄想しなくなった頃、自然と「公園は人間が作る」ってことを知ったのではないかと思う。大人になって思い出すと、突拍子もないことを考えていたものだと思わずにはいられないけれど、これも子供ならでは……ってことだと思う。
娘はまだお喋りが出来ない。だけど、たぶん娘は娘なりに色々なことを考えているのだろう。公園を歩いていて、風の音にふと立ち止まったりする娘を見るたびに「いったい、何を考えているのだろう?」と不思議に思うことがある。かつての私がそうであったように、娘もまた1人突拍子もない事を考えているのかも知れない。
今日で私と娘の授乳生活はオシマイ。明日の朝、お別れの授乳をしたら断乳を開始する。今は寂しさに胸が一杯になっているのだけれど、これもまた成長のためのステップなのだし覚悟して頑張りたいと思う。お乳を卒業した娘は、どんな表情を見せてくれるのだろう。11月から娘は乳児ではなくなるのだ。まずは2人で断乳を乗り切らねば……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。