白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2006年05月29日(月) 言葉には気をつけないとなぁ。

職場の同じグループに年輩の男性が入ってきた。いったん定年の道を選ばれたのだけど、人手が足りないので「お願いします」と強引にお願いしたらしい。仕事も出来るし穏かな人柄で、世代は違うけれども良い感じで業務についておられる。

私は直接彼と関わることはないので「同じグループの人」以上の興味は無かったのだけど、CADの相方情報だと独身を通してこられたらしい。CADの相方は彼が独身でいることに興味津々で「どうしてだと思う?」と、しつこく聞いてくるたびに私は「ご縁が無かったんじゃないかな」と適当に交わしていたのだけど、相方は彼をよく知るグループ内の男性にまで同じ質問をはじめたので、正直、唖然としてしまった。

そういう事って口にするもんぢゃない。同じ立場の仲間内(私に)にだけこっそりと話す分には100歩譲るが、公の場で口にすることではないだろう。誰しも、他人には口にしたくない事…ってあると思う。世間をよく知らない若者ならまだしも30代後半の女性のすることではない。

彼女は悪気のない人なので、その質問に悪意は無かったのかも知れない。だけど、もし「彼は同性の恋人と暮らしているんだよ」とか、「婚約者が死んでしまったらしいよ」とか「病気で結婚できなかった」とか、「病気の家族の面倒を看ていて婚期を逃した」とか、あるいはもっとヘビー級の答えが返ってきた場合に彼女はどういう対応をするつもりだったのだろう。「それは気の毒に」とでも言うつもりだったのか。それとも彼女の好奇心を満たすような不幸な返答が欲しかったのか。

彼女があまりしつこく聞くものだから、質問された人は「母1人子1人だったみたいだし色々と苦労されたんじゃないかな」と言葉を濁して話は終わったけれど、彼女はそれでも納得がいかないようだった。CADの相方は悪い人ではないのだけれど、デリカシーに欠けると言うか、想像力に欠けるところがある。

辛い目にあったり、苦労したりした人は優しくなれる…てな言葉があるが、CADの相方も決して順風満帆な人生を送ってきた人ではない。「こんなこと人には言えないから辛くて…」なんて経験をしてきた人なのに、どうしてそんな言葉が出てくるのか不思議でしょうがない。また、彼女自身はお子さんに恵まれなくて周囲から心無い質問をされる事に傷ついているのに、どうして自らも同じことをしてしまうのだろう。

恐ろしいのは彼女がちっとも自覚していない…ってことだ。CADの相方の言葉にプンスカと腹を立てつつ、私も知らず知らずのうちに、とんでもなく酷いことを言っているんぢゃないかと思って、恐ろしくなってしまった。言葉には気をつけないとなぁ……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


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【同月同日の過去日記】
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