浅間日記

2014年01月29日(水) 買って嬉しい花いちもんめ

住まいづくりは、必定、
色々と買物をしなければならない。

最近の製品は、色々と使用に制限が多い。

風呂でもストーブでも給湯器でも、
そうした仕様になっている。

勝手にお湯が出る。
量や温度は決められている。
変なチャイム音や人工音声が勝手に鳴る。

使う人の細かい判断や操作の入り込む余地がないのである。

もちろん諸々の設定を変えればよいのだが、
それには役所へ許可申請するぐらい面倒な操作が必要だ。

情報端末は、さらに息苦しい。

黎明期のパーソナルコンピュータがもっていた自由な空気は失われ、
今や、人の行動を監視するための機能ばかりが優先されている。

サービス産業も同様だ。

契約書の下には甲と乙の関係が顔をのぞかせ、
ケチなサービスと引き換えに、利用者を従わせるための指示が羅列されている。



プリセットされている条件で、
暮らしの自由が絡めとられていく。



かつて買い物は、夢や希望だった。

消費行動は自由の一種であり、未来だった。

戦争ですっかりむしり取られた
「普通に生活する権利−選択と可能性−」を買い戻す行為でもあった。

ホテルやレストラン、美容院で丁寧なサービスを受けることで、
人間として尊重されていることを確認した。

そうだからこそ、デパートも輝いていた。



もう、消費行動で自由は手に入らない。尊厳も保たれない。

それどころか、金を出して何かを買えば買うほど、
私達の暮らしは縛りを受け、豊かさを失っていく。




ではどうすれば、
私達は生活の選択と可能性、
未来への夢や希望を手に入れることができるか。

簡単だ。

必要なものは顔の見える関係から買い付けること。

頭と手足を使ってよく働いて、
一人になってよく考えて、家族や友人と一緒に過ごし、
そして選挙にいくことだ。

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