現れ方も。
振る舞いも。
言の葉の、 一つ、 一つ、 其の拍子も。
別段、 違和感は無くて。
奔放さや、 不可思議な想い抱く程、 大した魅力は、 持てないのだけれど。
恐らくは。
其処に、 似通った既視感が、 在る故で。
尚更。
其の差異に、 不埒な想いが向くのだろう。
犯罪と。
不治の病と。
其の何方が、 増しなのだろうか。
此処に。
眼前に。
戻る可能性が、 在るか、 皆無か。
其の一点のみで。
ふと、 自分を貶めて了うのだ。
言の葉の、 返らぬ日々が。
早、 三月。
其れを、 同じ土俵で競べる事が。
既に、 誤りの一歩目だと、 理解して居る筈なのにね。
---------- Books 「雪の香り」 塩田 武士
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