貴女の声を聞いただけで、 俺は欲情して脈打ち始めた。
俺の周りには誰も居ない。 貴女の傍にも小さな彼は居ない。
その現実を知った瞬間から、 貴女が欲しかった。
「ねぇ・・・」
俺の一言が合図。
俺との行為を想い出しながら、 貴女は真珠に手を伸ばす。
言葉で貴女を十二分に弄んだ後、 貴女の奉仕を想い出しながら、 俺は果てた。
「こういう時はエッチの回数に入るの?」
最後の最後に、 貴女から撃たれた反撃。
例え離れていても、 例え言葉だけの契りでも、 俺と貴女の気持ちは一つになる。
確かに受話器越しなのに、 確かに現実には触れ合っていないのに、 俺と貴女の身体は一つになれる。
二人の間では、 自明の事だけれども。
貴女が手に入れた婦人体温計には、 二人の行為を記録する機能が付いているらしい。
真顔の質問に耐え切れず、 俺は瞼の裏で貴女を抱き締めながら、 鼻水を啜った。
---------- 今年の更新は終わりです。
ちょっとした手違いから 皆さんのお目に留まるようになった形のこの日記ですが、 色々な所で話題にして頂けて感謝をしております。 今度も精進を重ねて行きますので、 来年もご愛顧下さいますようお願いいたします。
では。 良いお年をお迎えください。
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