確かに。
互いが、 互いを、 向き逢う時間は無くて。
一方が、 一方に、 想いを注ぐ時季しか。
無かったけれど。
少なくとも。
未曾有の、 揺れ続けた日々には。
仕事を、 辞めたが故に。
姫と、 娘が、 共に居られた。
何が正解か。
其れは。
毎日、 誰もが分からずに、 在って。
加えて。
其の辿り着いた解すら。
万事、 塞翁が馬でしか無いのだ。
「タイミングが悪いんだろうな。」 「きっと仕事辞めなければ良かったんだよね。」
そう零す姫に。
「何が良かったかなんて。」 「其れは分からないんだよ。」
其の、 何れが解かですら。
曖昧だと返す。
多分。
姫が、 仕事を辞めたが故に。
俺に向き逢う刻が、 産まれて。
向き逢う刻が無い事にも。
きっと、 其処で気付けたんだけれど。
---------- References Sep.13 2011, 「会話する気は在るのでしょうか」 Jun.19 2011, 「千切れた芯は結い直せますか」 Mar.11 2011, 「浮かんだ命が真実でしょうか」
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