互いの周囲に在る、 環境や、 状況は。
時に、 想いを断ち。
時に、 想いを裂くのだけれど。
接する、 其の境界面の形状には。
何の変化も、 生じないのかも知れない。
其れ故に。
ふと、 再び触れる機に。
殊更、 具合良く馴染む想いが、 溢れて了うのだ。
絶えず変化する流れが。
変わらぬ接点を、 許しなどしないのに。
「あのね。」
「どうした?」
「凄く久しぶりなのに。」 「声に全然違和感が無いんだけれど。」
「そう?」 「俺は手が震えて居るけれど?」
「そうなの?」
久し振りの電話に。
あの子は、 声を弾ませ。
弾む、 あの子の声も。
変わる事無く、 耳元から浸み込んで来る。
今絶えても可笑しくは無い、 其の命に、 触れて居る時は。
何時でも、 震えは止まらないし。
何時でも、 平常心では居られないけれど。
今日の此の震えは。
命の尽きる前に、 手を離せと。
そう斬り付けられる事への、 ささやかな、 抵抗なんだろうな。
---------- References Nov.06 2013, 「縋る希望じゃいけませんか」 Oct.08 2013, 「唯一の支えを絶てますか」
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