何度と無く擦れ違い、 幾度と無く行き違い。
其れでも尚、 細く、 細く、 紡がれて来た流れは。
途切れる事無く。
其処に在り続けた様に、 映るけれど。
其の処々には。
絶縁され繋がらぬ瞬時値が、 存在するのだ。
気付かぬ振りをして居るだけで。
杜に来た、 最初の数年も。
其の後に続く、 都に上った数年も。
西都から届いて居た、 数年間の、 其の電信も。
或る程度の断片を、 聞き齧り、 掻き集めて在るのだけれど。
首都と、 西都と、 其の僅かな間隙に。
幾年かの、 埋まらぬ空白が穿たれて居るのだ。
案外はっきりと。
「今日は血液検査。」 「結果はご想像にお任せします。」
「小坊主だったら。」 「想像は出来るでしょ?」
相変わらず、 挑発を振り翳し。
途方も無く先の応えを、 あの子は、 希う。
---------- References Aug.02 2004, 「挑発の応えに成り得る質でしたか」
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