自身に在る絶対基準と、 他者との関係性で生じる相対基準。
両輪が相互作用をする事で、 其の時々の閾値は変化する物だから。
例え、 同一の問いだとしても。
自身の立ち位置を変えれば、 答えは変わる。
確かに。
範とされる順序は在って。
想いを重ね進んだ歩みが、 結果的に、 其の順序に沿う事は。
豊かな幸をもたらす事が、 多いけれど。
加えて。
其れは、 決して必要条件でも本質でも無く。
順序の維持が想いを妨げるのなら、 寧ろ捨て去って終えば良いのだけれど。
それが。
他者へ向かう想いだと認識した上で。 同じ答えを返しただろうか。
きっと、 否だ。
「順序間違えてても。」 「好きになってもらえる可能性ってあると思いますか?」
隧道の彼方からの問いに。
「馬鹿言うな。」 「順番なんてどーでも良い事だろ。」
身体が先だろうと言葉が先だろうと、 構う物かと。
都合良く応えた後で。
其の想いの先が、 俺には向いて居ない事へ。
ようやっと、 気付く。
俺も其の対象者に成り得る立場だと、 良く理解して。
敢えて、 聞いて来るんだろうな。
きっと。
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